2020年に日本語版が刊行されてから、読もうと思いつつその分量の分厚さにおじけづいて(本文と注で400ページぐらいある)手を出せずにいたのだが、近所の図書館で借りてきてようやく読みました。刺激的な論考でした。 『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』 著者:デヴィッド・グレーバー 訳者:酒井隆史, 芳賀達彦,森田和樹 2020年7月29日, 岩波書店 発行 本書の執筆は、2013年にグレーバーがウェブ上に公開した「ブルシット・ジョブ現象について」という小論がきっかけとなっているとのこと。英語で書かれたこの小論が大きな反響を呼び、またたく間にさまざまな言語に翻訳された。グレーバーのもとには、たくさんの人から自分のやっている仕事もまさにブルシット・ジョブであるとの声が寄せられたそうだ。本書では、そうして集まったインフォーマントのブルシット・ジョブ体験を読めるのも興味深い。 グレーバ