以下、『BE-COM 1月号 vol.206』(2010.1.1 BE・COMときわ通信発行)に掲載より引用 【元禄時代にヒントあり】 忠臣蔵は、日本の季節を知らせる年中行事のようだ。年末、ドラマなどでご覧になられた方も少なくないであろう。この忠臣蔵の舞台は、約三百年前の元禄の世。江戸幕府五代将軍徳川綱吉の時代であった。この元禄の世を調べると、現代社会を読み解くヒントがある。なぜなら、現代とよく似ているのだ。歴史から学ぶ姿勢で、この時代を治めた徳川綱吉の政治を紹介したい。 徳川綱吉といえば、「生類憐れみの令」を出した将軍として記憶され、非常に評判が悪い。自分の干支でもある犬を過剰に保護したため、人々を苦しめたと教科書でも説明されている。小判に含まれる金の量を減らして、経済を混乱させたといった指摘も受けている。 しかし、これらの徳川綱吉評価は、正しくない。運悪く、大地震、大火事、挙句の果てに