現代を生きる私たちから少し遠いが、遠すぎない時代―近世。 近世の人々の息遣いを伝える史料はそこかしこに残されており、幕藩権力・朝廷から民衆までの様々な視点、政治・経済・対外関係・宗教・思想・ジェンダー・環境といった 様々な関心からアプローチすることが可能である。 新たな出会いの宝庫である日本近世史(織豊期・江戸時代)の魅力を伝えるために、各研究テーマの来歴や現状のみならず、論文執筆のノウハウ、研究上の暗黙知、さらには秘伝(?)までを余すところなく紹介。 残された史料と対話し、時代をこえて多様な生き方や考え方に向き合うための方法論を伝授する。 近世への扉を開くカギはここに用意されている! まえがき 清水光明 Ⅰ 近世史への招待 近世史研究事始め 吉村雅美 コラム 日本近世史を社会に活かすには 小田真裕 Ⅱ 近世史の論点 時代区分論―「近世」という言葉をめぐってどんな議論が繰り広げられてきたの