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梅棹忠夫の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • 梅棹忠夫『情報の文明学』(中公叢書)を読んで | Vol.5 | バックナンバー | アキューム

    梅棹忠夫氏の本を1冊紹介したい。氏は,万博公園にある国立民族学博物館の創設(1974年)以来,同館館長を務められ,本年3月任期満了退官されたばかりである。創設当初よりコンピュータの専門家も加わったこの博物館は,民族学資料というものを収集,展示する伝統的な博物館ではなく,民族学的情報の収集,展示を目的とし,さらには,いわば館全体を情報のかたまりとみなす新しい運営が行われてきた。こうした新しい博物館像を実現してこられたのが梅棹氏である。氏の言葉では,民族学博物館は博物館ではなく,博情館なのである。 著作としても,『情報産業論』(雑誌『放送朝日』1963年1月号。その主張において重なるところが多いアルビン・トフラー『第三の波』に先立つこと17年。標記叢書に所収),『知的生産の技術』(岩波新書,1969年)等,情報に関する先駆的著作を発表してこられた。これらも,ぜひ読んでもらいたい。なお『情報の文

      梅棹忠夫『情報の文明学』(中公叢書)を読んで | Vol.5 | バックナンバー | アキューム
    • 岩波新書の書評(72)梅棹忠夫「知的生産の技術」 - アメジローの岩波新書の書評(集成)

      最近では書店に行くと自己啓発本(勉強法、記憶術、発想法、集中法、読書術、速読法、ノート術、情報管理術、時間管理術、文章作成術、モチベーションの維持・強化の方法など)の勢いが誠にすさまじく、そのジャンルの書籍が売場本棚の一角を大きく占めるまでになっている。岩波新書の青、梅棹忠夫(うめさお・ただお)「知的生産の技術」(1969年)は、そうした自己啓発本の走りの古典ともいうべき本である。本書初版は1969年だ。 「学校では知識は教えるけれど知識の獲得のしかたはあまり教えてくれない。メモのとり方、カードの利用法、原稿の書き方など基本的技術の訓練不足が研究能力の低下をもたらすと考える著者は、長年にわたる模索の体験と共同討論の中から確信をえて、創造的な知的生産を行なうための実践的技術についての提案を試みる」(表紙カバー裏解説) 解説文書き出しの「学校では知識は教えるけれど知識の獲得のしかたはあまり教え

        岩波新書の書評(72)梅棹忠夫「知的生産の技術」 - アメジローの岩波新書の書評(集成)
      • 【ニッポンの世界史】第12回:梅棹忠夫の『文明の生態史観』|みんなの世界史

        トインビーの来日 1954年に大著『歴史の研究』の一応の完成をみたA.J.トインビーが日本を訪れたのは、1956(昭和31)年のことでした。 一度目の来日は、国際問題の第一人者として1929年にひらかれた「太平洋問題調査会」に出席するためでしたが、今度は文明を大きく論じる歴史家としての来日です。 滞在中には各所で日本の知識人と交流したり、一般向けに講演したりする機会がもたれました。訪日が知識人に与えた影響は、翌年発刊された『トインビー・人と史観』からうかがい知ることができます。 トインビーが訪日を思い立ったのは、『歴史の研究』における日本文明の記載の不備をおぎなうためであったといわれます。 そこで日本側では考古学を含む日本史部会、東洋史・考古学部会、そして西洋史をふくむ文明論部会をつくり、トインビーの質問に答える機会がもたれました。また、日本歴史学協会主催の講演会では「歴史における法則と自

          【ニッポンの世界史】第12回:梅棹忠夫の『文明の生態史観』|みんなの世界史
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