2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。 今回は池上永一「シャングリ・ラ」。 2005年発表作品。 シャングリ・ラ 上 (角川文庫) 作者:池上 永一 KADOKAWA Amazon シャングリ・ラ 下 (角川文庫) 作者:池上 永一 KADOKAWA Amazon 池上永一は1970年生まれで自分と同世代の作家さん。 沖縄・石垣島出身で沖縄の風土に根ざしたぶっ飛んだ物語を生み出してます。 琉球王朝を題材にした大傑作「テンペスト」でご存知の方も多いかと。 本作「シャングリ・ラ」は沖縄ではなく、近未来の東京が舞台となっています。 加速する地球温暖化対策のため都市を超高層建造物「アトラス」へ移し、地上を森林化する東京。これによりアトラスへ移住できない難民が地上に溢れる事態に。その地上は絶えずゲリラ豪雨の脅威にさらされ、遺伝子操作によって作ら