原子爆弾が広島に投下されてから6日で38年。これについて米最高首脳はこれまで「軍事目的に限定して使った」(トルーマン大統領回顧録)としてきたが、実は「日本への原爆投下の目的は一般市民を大量殺りくすることにあった」とスタンフォード大の米歴史学者が極秘文書で確認、近く出版する本で発表する。また広島、長崎に「米人捕虜がいる」と英国情報部などが警告したのにもかかわらず、米政府はこれを無視したという。(パロアルト<米カリフォルニア州>菊地特派員) スタンフォード大歴史学部のバートン・バーンスタイン教授は、原子爆弾が日本に投下されたとき、まだ小学生で、辺りの人々が「これで戦争が終わった」と喜んでいるのを記憶している。しかし、スタンフォード大で歴史学を専攻するうち、なぜ人々が原爆投下を単純に受け取っているか、について疑問を持ったという。あのころドイツが降伏し、日本だけが世界を相手に戦っていたのになぜ原爆