真空ポンプは系内を真空にすることができる便利な装置です。 系内を加圧状態で使うプロセスは一般的ですが、一部のプロセスでは減圧下で行います。 この装置は運転中よりも起動や停止といった変化を伴う時に、注意しないといけません。 典型的な停止時の逆流の問題を解説しましょう。 停止時に逆流する 真空ポンプの逆流現象を考えましょう。 真空ポンプは系内を真空にするために気体を外に追い出す装置です。 追い出し先は大気中が一般的で、圧力は当然大気圧です。 運転している時はこの状態が維持されていますし、起動時も運転時に向かう流れなので気にすることは少ないです。 一方で、停止時は真空の系内に向かって、大気から空気が流れ込もうとします。 例えば水封式やオイル式の場合だと、液体が系内に混入してしまって、せっかく真空で処理した効果が減少することが考えられます。 その他、空気中の異物が系内に巻き込まれるリスクも十分に考