『三びきのやぎのがらがらどん』 「おれだ! おおきいやぎの がらがらどんだ!」と、やぎは いいました。 それは ひどく しゃがれた がらがらごえでした。 山の草をたべて太ろうとする3匹のヤギと、谷川でまちうけるトロル(おに)との対決の物語、『三びきのやぎのがらがらどん』。ノルウェーの有名な昔話を絵本にしたもので、コールデコット賞に3度輝いた、アメリカを代表する絵本作家マーシャ・ブラウンが、1957年に出版した絵本です。 日本では、瀬田貞二(せたていじ)さんの翻訳で1965年に出版し、以来、60年近くにわたって、多くの子どもたちに親しまれています。特に保育現場では、園児たちが「がらがらどんごっこ」をして遊んだり、劇遊びの演目として演じられたり、だれもが一度は楽しんだことがあるのではないでしょうか。 本国アメリカでは、現在、初版と同じハードカバー版では出版されておらず、ペーパーバック版で刊行さ