今回は、大学の学部と大学院修士で化学を学んだ筆者が、就職でIT業界に進んで得た感想をまとめてみます。化学を学んでいた知識や経験は、直接関係なさそうなIT業界においても大きく活きています。今までの技術解説の記事とはちょっと違って、今回は「化学系学部出身者だからこそ、IT業界への就職もおすすめできる」ことや、「大学院博士課程で量子コンピューターの研究をする筆者が、キャリア選びで重視していたこと」などのトピックについて紹介します。 化学専攻から、IT業界で量子コンピューターという新しい挑戦へ 私は現在、IT企業であるBlueMemeで研究開発職に就いています。研究内容は主に、量子コンピューターアルゴリズムの開発で、実機やGPUシミュレーションを使ってその性能を検証しています。特に、コンピューターサイエンスと医学の融合である「バイオインフォマティクス」という領域において、量子コンピューターの活用方