発表のポイント 無機結晶化学の知見を数理計画問題として定式化した結晶構造探索手法を考案し、銅酸化物超伝導体La2-xSrxCuO4の結晶構造などさまざまな酸化物の結晶構造を再現した。 従来手法とは比較にならないほど非常に小さい計算コストでの網羅探索が可能となり、無機結晶化学の知見に適合する未知の結晶構造プロトタイプの発見が可能であることを示した。 同手法の応用により、高機能材料として有用なカルコゲン化物や複合アニオン化合物の予測と発見への貢献が期待される。 全文PDF 概要 東京大学物性研究所の小正路 崚太郎 大学院生(当時)と尾崎 泰助 教授の研究グループは、無機結晶化学の経験則を数理計画問題として定式化した結晶構造探索手法「数理結晶化学」を考案し、酸化物の結晶構造プロトタイプを網羅的に探索する新しいアルゴリズムを開発しました。このアルゴリズムにより、酸化物の結晶構造を包括的に理解する手