ビジネスシーンにおいて「英語はツール。できて当たり前」という風潮は強まる一方。英語弱者にはもはやチャンスはないのか。AI翻訳研究の第一人者として知られ、『ChatGPT翻訳術』を上梓した立教大学教授の山田優さんは「日本人の英語は“流暢性”に問題がある。ChatGPTを活用することで、英語力の差を埋められる可能性はある」という──。 ■従来の機械翻訳では「伝わる英語」なのかがわからない… 「私たちは同じ釜の飯を食った仲だ」 たとえば、この文章を英語で友人に伝えたいとします。パソコンやスマホで機械翻訳に入れてみましょう。出てきた答えは、“We all ate from the same pot”。 ──これは本当に伝わる英語なのか? 誤訳ではないか? というか、私は英語力がないから判断できない。そもそも英語アレルギーなのだ……。 たちまち行き詰まってしまいます。これは、従来の機械翻訳の限界です