最近、30歳代、40歳代の女性アナウンサーやタレントが脳梗塞を起こすケースが相次いで報告され、「若年性脳梗塞」が注目されています。若年性脳梗塞は、その名称からわかるように、45歳以下の若い世代に起こる脳梗塞をさしています。 しかし、年齢だけが問題なのではなく、若年性脳梗塞はふつうの脳梗塞とは原因が異なることを、ご存じでしょうか。 ふつうの脳梗塞の場合、主な原因は動脈硬化です。肥満や高血圧、脂質異常症などによって動脈硬化が進んだ結果、脳の血管が詰まったり、血栓ができることで脳梗塞が引き起こされます。そのため、高血圧などの生活習慣病が増加し、さらに動脈硬化が悪化しやすい50歳代以降になると、脳梗塞のリスクも高くなります。 それに対して若年性脳梗塞は、動脈硬化以外のさまざまな原因で引き起こされます。その典型ともいえるのが、抗リン脂質抗体症候群や奇異性脳塞栓症、もやもや病などです(※1)。どれもあ