11月6日、経済財政諮問会議での岸田文雄首相。「増税メガネ」「クーポン岸田」などカネがらみのさまざまなあだ名がつけられているが…… 作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、しでかした政治家にあだ名をつける民主主義の健全さと、日本社会にただよう不幸感について。 【嘘でしょ!? をしでかした政治家】「ドリル優子」「イソジン吉村」の”今”はこちら * * * 岸田さんはどこか不景気な顔つきである。こういう人が日本の顔のような立場で仕事をしているからなのか、日本の不幸感が深まっているように感じる今日この頃だ。 先日、東南アジア数カ国を1カ月間かけて旅した友人が、久しぶりに東京に戻ってきて老人の多さに衝撃を受けたと言っていた。彼女が言うには、東南アジアのどの国にいても、若者率は高く、社会全体で「今日よりも明日のほうがきっと良い日」と信じているようなキラキラした希望があった