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  • この冬の肩こりは電子鍼 - 晴天の霹靂

    寒くなっていたのでいつのまにか肩こりが蓄積して頭痛が来たりしませんか。 私は、「寝る前の『骨盤職人』」派で、だいたいいつも布団の中で骨盤職人の上に仰向けに寝て電子書籍読みながら肩甲骨中心にぐりぐりやっています。 ペルビス 骨盤職人 PV01 ペルビス Amazon 骨盤職人自体は、買ってからずっと使っているお気に入りではあるんですが、これの弱点としては、上に寝て使うものなので基本的には人体の背面のほぐしにほぼ限られる、というところがあります。 結局筋肉って緩む方と引っ張る方とのペアで動いてるので、いよいよ凝ってくると片面だけほぐしてても今ひとつ効く気がしなくなってきます。 特に寒くなって身体が縮こまるようになってくると鎖骨のあたりも緩めたいんだよなあ、と思ってたところに気になりだした電子鍼。 電動マッサージ ツボ押し ペン ペン型マッサージ電子鍼 電気パルスマッサージャー 鍼灸マッサージャ

      この冬の肩こりは電子鍼 - 晴天の霹靂
    • 老人とパン - 晴天の霹靂

      冷凍庫からパンをひとつ取り出して、ラップのままレンジにいれる。 「ハイジの白パン」みたいな白くて丸をふたつつなげた形のやつだ。 パンが庫内をぐるぐる回っている間に冷蔵庫からバターを出す。 全部5グラムずつに切れる仕掛けのついたバターケースを、ずっと気に入って使っている。 先日フランス人の朝食風景の動画を見ていたら 「バターを冷蔵庫に入れるわけない。そんなことしたらパンに塗れなくなる」 という趣旨の発言をしており、うむやはり、と思ったものだ。 硬いバターを冷蔵庫から出す時、味噌や梅干しを冷蔵庫から出す時と同じくらいの戸惑いを感じる。 そもそもこれは冷蔵庫のない時代に長期保存すべく発達した加工食品なのではなかったか? しかしそれでも、物心ついて以来ずっと冷蔵庫にしまってきたものを、いきなり常温に放置するまでの革命精神を抱くにもいたらず、首をかしげながらギミックつきのバターケースなどを買って喜ん

        老人とパン - 晴天の霹靂
      • 私の知らないカーリングの世界 - 晴天の霹靂

        冬季オリンピックが行われているとやらで、名も知らぬウィンタースポーツを目にする機会がちょっと増えた。 近年ぐっと知名度が上がったカーリングを見るにつけ、私は懇意にしてもらっている美容師さんを思い出すのだ。 美人なのに私の頭の上にシャワーヘッドを落としてきたりする豪快美容師(五十代)は釧路出身の人だ。 そんな可憐な熟女がある時「カーリングは体育の授業でやるものだった」と言い出したことがある。 私も北海道の育ちなので、冬はどこの学校も雪か氷を使って運動させることに苦心してるのはよく知っている。 地域によるが、だいたいスキーかスケートだろう。 ややマイナーなところでスノーホッケーなんてものもやった。 だが「授業でカーリング」という人に会ったのははじめてだ。 しかも彼女は私より年上である。 「カーリングって日本に入ってきたの、比較的最近じゃないんですか」 「普通だと思ってみんなやってましたよ。前の

          私の知らないカーリングの世界 - 晴天の霹靂
        • 『怖い俳句』 ~年末年始に一冊あれば無限百物語 - 晴天の霹靂

          自分が好きで夢中で読んでいる本を、まさに読んでいるときに誰かが紹介していると 「ほら、見ろっ!」 と人に言いふらしたくなるのは妙なものです。 たまたま今読んでいただけで、毫も自分の手柄ではないことは知ってはいるのだけど。 www.youtube.com 近頃米粒写経が毎日更新しているマニアックな書籍の紹介の動画で本日、クリスマスの一冊が『怖い俳句』だったのでつい奇声が漏れた。 ああ、それ好きなの、私だけかと思っていたっ! この本の何がいいって、人と読むのが楽しいのだ。 動画でもちょっとやっているが、短いからまず人と読み合わせてとりあえず「怖い」ということを共有したうえで、じゃあこれどういう状況だと思う?というすり合わせする。 同じ言葉の並びから恐怖を受け取ってはいても、解釈は全然違うのでまったく違う怪談みたいなものが人の数だけ生まれたり、生まれ損ねたり。 私が好きなのはこれだ。 血の如く醤

            『怖い俳句』 ~年末年始に一冊あれば無限百物語 - 晴天の霹靂
          • 『JUMBO MAX』 ~いつの間にか過ぎ去ってしまった時の妖精 - 晴天の霹靂

            最近読んだ『JUMBO MAX』っていう漫画がすごく面白かったです。 JUMBO MAX(1) (ビッグコミックス) 作者:高橋ツトム 発売日: 2020/11/30 メディア: Kindle版 私の口からは説明しにくい文脈も多々あるので、Amazonの商品紹介ページから抜粋するとこんな話。 小田原で薬局を営み、美人の妻と義理の娘と共に、平凡だが幸せな日常を送っていた曽根建男。だがある日妻から妊娠を打ち明けられ強いショックを受ける。 何故なら建男は今まで一度も下半身が機能したことがないという秘密を抱えていた。妻の子は、自分の子ではない…そう思い絶望する建男。 そんな時、須磨岡という男から偶然謎のED薬を手にした建男は衝動的にこの薬を飲むと、下半身の機能が奇跡的に回復し衝撃を受ける。 建男は須磨岡に、この薬を自分が再現し、作ると宣言した。 だがそれは、建男の人生を大きく変える、危険な日々の始

              『JUMBO MAX』 ~いつの間にか過ぎ去ってしまった時の妖精 - 晴天の霹靂
            • しゃがれるが、エヘンはできない - 晴天の霹靂

              人と話さずに長い時間暮らしていると声帯が固まるといったものか、とっさに声を出そうとして情けない声が出てしまうということがある。 あれは、どうやら猫もあるのじゃないか。 近頃寒いので一人でコタツに籠城する時間が増えている我が家の猫は、たまに出てきて退屈しのぎに人間に愛想をふりまこうとして、びっくりするような声を出す。 カラスの雛のような、と私は思うのだけど、カラスの雛の声は聞いたことがないのでそれだとちょっと言いがかりめいているかもしれない。 妙に濁った声ではあるものの、基本的には身体の小さな生き物なのであまり迫力はなく、聞いてて大変にひょうきんな気持ちになる声だ。 本猫としてもやっぱりおかしな気がするのだろう、やけくそ気味に大きな声を出している。 「に゛ゃーー」 「なあに?」 「に゛ゃーーあ」 「エヘンして」 「に゛ゃあああーー」 「エヘンしなさい」 「に゛ゃあああーー!!!」 という具合

                しゃがれるが、エヘンはできない - 晴天の霹靂
              • 普通に猫と喋る時 - 晴天の霹靂

                近頃うっかりしていると、You Tubeに畑正憲氏の動画がよく表示される。 昔のテレビの切り抜きだったりするので、ずいぶん画質は良くないが、それでもついつい目がいく狂気の絵面だ。 ヒグマの子と素手で戦っていたり、アナコンダに締められてボキボキ鳴ってたり、力いっぱい棒で子象を殴っていたり、およそ正気の大人の所業とも思われない様子に驚いて再生してみると、まるで何も問題などないかのように「感動的な魂と魂のふれあい」風味のアナウンスがのせてある。 まあSNSのない時代の純朴なお茶の間くらいにならするっと入り込めなくもない体裁にはかろうじてなっているような。いや、なっていないような。 動物王国ならぬ我が家には猫が一匹おり、これが最近また富によく喋る。 従前は二匹いたので、猫組としても人間に話しかけるよりは猫同士でコミュニケーションを取っているほうが多かったが、人ひとり猫ひとりになると、しみじみお互い

                  普通に猫と喋る時 - 晴天の霹靂
                • 桃の枝を買う ~花もいいが枝もいい - 晴天の霹靂

                  今週のお題「雛祭り」 桃の節句が近いので、花売り場にたくさんの桃の枝が出ている。 正直言うと、梅だか桃だかよくわからないのだが、菜の花やあやめとセットにされているところから類推するに、きっと節句用の桃であるような気がする。 いや、本当のところはあやめなんだか菖蒲なんだかも見分けがついていないうえに、かきつばたのことまで考えると完全に頭を抱えるのだし、そのどれにせよ、桃の節句とあまり関係ないんじゃないかという気もしてくるに及んで、ここは潔く何も考えないことにした。 私の知識に基づいた事実のみを述べれば、花売り場で桃色のつぼみをたくさん抱いた枝が、実に春めいてかわいらしかったのだ。 家にはまだ、年の瀬に買った松の枝(てっぺんにまつぼっくりが膨らんできてるのがかわいらしくてずっと育ている)も、ネコヤナギ(猫のしっぽみたいな毛並みだったのに、だんだんめしべが出てきて怒った猫のしっぽみたいになったの

                    桃の枝を買う ~花もいいが枝もいい - 晴天の霹靂
                  • 『さらば箱舟』~みんな山崎努を走らせたかったのだ - 晴天の霹靂

                    寺山修司の『さらば箱舟』を見た。 ガルシア=マルケスの『百年の孤独』からの翻案だが、誰にも許可を取らずに勝手に作ったのでタイトルが全然違うのだという話も見かけたりして、のどかな時代があったもんだととりあえず感心することだ。 観ればまあ知ってる人なら間違いなく『百年の孤独』を連想はするであろうが、小説中にぎっちり詰め込まれている印象的なエピソードの中から好きなパーツを取り出して寺山修司がもともと持っているストーリーのために再構築している感じがするものであって、 「まあまあ、ガルシアマルケスだけど、寺山修司ですね」 という印象だった。 さらば箱舟 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video そもそも寺山修司たるもの、見るもにせよ、読むものにせよ 「なんか人を煙に巻いて威圧してやろうと思ってるんでしょっ?」 という警戒心ばかり先に立ってどうにも中身が頭に入ってこない。 わ

                      『さらば箱舟』~みんな山崎努を走らせたかったのだ - 晴天の霹靂
                    • 『鬼滅の刃』我妻善逸、一つの技しか使えない剣士の強み 「霹靂一閃」に魅了されるワケ(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース

                      累計発行部数1,000万部超の大ヒット漫画『鬼滅の刃』。今年4月にはアニメシリーズもはじまり、加速度的に注目を集め、今や『週刊少年ジャンプ』でトップクラスの人気を誇る。(メイン写真/吾峠 呼世晴『鬼滅の刃』(集英社)) 主人公・竈門炭治郎の家族が、ある日、鬼に皆殺しにされた。しかし、妹の竈門禰豆子は鬼へと変貌して生き延びる。炭治郎は妹を人間に戻し、家族を殺した鬼に復讐するため、鬼殺隊へと入隊する。人間社会に巣食う鬼狩りが物語の根幹だ。 本作の最大の魅力は、剣術の体系とそれを利用した戦闘シーンにある。剣術の体系には、呼吸法と鬼殺の隊士ごとに異なる型がある。呼吸法とは、鬼狩りのための基礎。極限まで空気を取り込むことで肺を大きくし、血を躍動させ、技を繰り出す。「全集中の呼吸」に始まり、隊士の適正ごとに習得する型は異なる。炭治郎であれば水、のちに詳述する善逸であれば雷。呼吸の型により攻撃が可能とな

                        『鬼滅の刃』我妻善逸、一つの技しか使えない剣士の強み 「霹靂一閃」に魅了されるワケ(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース
                      • 2023年末、おせちとの戦い - 晴天の霹靂

                        年の瀬である。黒豆を煮始めた。 もともとは、おかずをある程度作り置きしておく習慣があった時期に「正月なんだから多少それっぽい惣菜にするか」というのでいつもの作り置きを多少おせちに寄せるところから始めたところが出発点だった。 だから最初は、黒豆と筑前煮程度だったのだ。 それが年々「伊達巻作るのって楽しそうだよな」とか「そういえばなます好きなんだ」とか出来心でやっていくうちに年に一品くらいずつ増え、そうこうするうちになんとなく年始に会う友人におすそ分けするのも定例になる。「そういうことならボリューム系の豚の角煮もやるか」「全体に見た目が地味だからチキンロールほしいな」などという流れで肉類のレパートリーも有耶無耶のうちに拡充した。 2021年からはやもめ生活になった老父のもとへの配達まで追加されるに伴い「じゃあ酒のさかなに田作りも」などなど。ついに独り身のくせに3日がかりでおせちを作る奇習が出来

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                        • 身も蓋もなく龍角散 - 晴天の霹靂

                          歳をとると思いがけないことが色々起こるもの。 昭和52年生まれ、近頃起こったファンタスティックな事件と言えば 「普通に実用的な意味で龍角散を買うようになった」ことだ。 今となっては「あの缶がレトロでかわいいのよぉ」というしゃらくさい動機から買って喜んだりしていた時期もあったことをお天道様にお詫びしたい。 龍角散は最強である。 そもそもが、普通に喋ってるだけなのに突然喉のあたりになんらかの異変が生じて「なんかわからんが、今死にそうだっ」となる現象は本当にここ数年のことだ。 単に体中から水気が失われつつあるという単純なことではあるが、それにつけても、喋る器官と食べる器官と酸素を取り込む器官をひとつで済ませるなんて設計ミスにも程があるというものだ。 40過ぎると折に触れて毎日が命がけすぎる。 【第3類医薬品】龍角散 20g 龍角散 Amazon 龍角散が素晴らしいのは、あの致命的な粉なのである。

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                          • MIB街頭演説 ~あなたたち怖いんですけど - 晴天の霹靂

                            あまりスケジュールを公表していない候補者の街頭演説の予定がわかったので、聞きに行ってきた。 少し早くついて様子をうかがっていたら、何事かと思うくらいの数の「ダークスーツ着用片耳イヤホンマッチョマン」がずらり並んでいる。 「あなたたちものすごく怖いんですけど、そんなところに並んで立ってたら集団的威圧行為とかなんとか、そういう類のものにならないんですか」 と思いつつも車道を渡って向かい側の歩道までスタコラ逃げる。 北海道は2019年参院選の街頭演説で、ヤジを飛ばしただけで道警に取り囲まれて実力排除された人が実際何人もいたので、こういう場所で威圧されるとわりと本当に嫌なのだ。 警備の数もすごいし、スタッフの数もすごいし、選挙カーもでかくてすごい。 それにしてもこの凶々しさは何事か、と思ったら大臣の応援演説が入っていたのだった。 あ、そうだったそうだった、SNSの告知にそう書いてあった。 ようやく

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                            • 腹の上の猫をめぐる洞察 - 晴天の霹靂

                              真夜中に苦しくて目を覚ますと、腹の上で猫が寝ている。 暗がりの中で、私の呼吸に合わせてかすかに浮き沈みしている黒猫。 かわいい。 いや、そうじゃない。苦しい。 「ちょっ、ちょっとまろちゃん、ごめんよ」 などと言いながらそーっとそーっと寝返りを打つと、黒猫は 「なんだよ、いい夢見てたとこなのに」 という感じで、不満げにどこかに行ってしまう。 申し訳ないことだが、苦しいし眠いのだ。 猫が夜中に寒い思いをしないように、ちゃんと布団のすぐそばにホットマットをつけてある。 我々は何年も寒い季節の夜はそうやって暮らしてきたではないか。 それにしても苦しいな、と思って目を開けると、腹の上にまだ猫がいる。 あれ、さっき我々は一旦別れて、そして私は左を向いて寝たのではなかったか。 猫はたぶんホットマットのほうに移動したはずだ。 なぜ今、私は再び仰向きになっており、猫が呼気に合わせて浮いたり沈んだりしているの

                                腹の上の猫をめぐる洞察 - 晴天の霹靂
                              • 「ネコさんネズミさん」しようよ! - 晴天の霹靂

                                我が家のごきげんな猫がしつこい時というのは、だいたいひとつことを言ってきている。 「『ネコさんネズミさん』しようよー」 である。 猫と『ネコさんネズミさん』をするんだから、私が「ネズミさん」になりそうなものだが、どういうわけか大変倒錯的なことに必ずや私が「ネコさん」なのだ。 そもそも、部屋のすみまで追い詰めたら、次は追い詰められた人がネコさん役になるとか、ゲームのルールというのはそうあるべきではあるまいか? しかし我が家の猫は、何度追い詰めても人間には入っていけない机の下などに逃げ込んで満足げに身を低くしているのみだ。 「はい、じゃあ次私ネズミさーん!」 と隣の部屋まで行ってドアの影に隠れても、ただ静寂が広がるだけで誰も追いかけてなど来ない。 仕方ないからそーっとそーっと、覗きにゆけば、まだ机の下から瞳孔の開ききった目をランランと輝かせ、期待を込めてこちらを見ている。 「ねえ、ルールが全然

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                                • 『ゴーストバスターズ/アフターライフ』 ~「へレディタリー」になるんじゃないかと思ってドキドキした - 晴天の霹靂

                                  『ゴーストバスターズ』を観てきました。 何悲しゅうて今さらゴースト・バスターズ、などと全く期待もしないで行ったこともあって大変楽しかったです。 www.youtube.com 全然ダメな人が、ちゃんとしてる人にはまったく理解できないものを守り続けてダサく終わるなんて、もはやバカバカしければバカバカしいほど胸に迫るではないですか。 ああわたくしも誰にも理解されないまま立派に死んでまいりましょうと謎の決意を新たにしました。 あんまりしょうもないのでわりと涙腺に来る。 それにしても一作目からそうではありますが、あの世界のゴーストはどういう宗教観に基づいたどういう括りの概念なのかがいまひとつよくわからないところはありますね。 ゴーストの見た目がやけに獣っぽいけどそれは「死者の魂」みたいなものなのか。 おじいちゃん死んじゃってるけど、おじいちゃんはゴーストに入るのか。 するっていうと、おじいちゃんは

                                    『ゴーストバスターズ/アフターライフ』 ~「へレディタリー」になるんじゃないかと思ってドキドキした - 晴天の霹靂
                                  • 粉引マグカップ ~何か突然気分を替えたくなって - 晴天の霹靂

                                    マグカップを新しいものに替えたい欲望が定期的に湧き上がるのである。 それは結局、仕事のときにも仕事の合間にも、いつも最も手近なところにあって、気分を変えるという意味では、見た目、手触り、重さ、唇に触れる感触、鼻先に触れる香りまで、ほんの小さな買い物でいっぺんに全部を変えることができるという意味で劇的であるせいなのかもしれない。 そうは言っても、人間が一人しかいないのにカップの類ばかり増やしても、と大抵は我慢するのだけど、去年あたりから部屋に花を活けるという生活習慣ができたという新しい事情がある。 花器なんぞというものはないから、なにがしか家にあるグラスやらカップやらに活けるのだ。切り戻すたびにだんだん短くなっていく花は、安定が悪くなるにつれて順繰りに背の低い器に活けられていく。 「うちでは茶器であるだけでなく、花器でもあるのだから」 そういうことならば今年はひとつくらい増やしてもよいような

                                      粉引マグカップ ~何か突然気分を替えたくなって - 晴天の霹靂
                                    • 悪い遊び - 晴天の霹靂

                                      猫は常からトトトトと走ってくるなり、いきなり腰が抜けたようにバタっと横倒しになる。 業界用語で言うところの「へそ天」である。 「さあ、撫でろ。さあ!さあ!」 と、猫からすれば当然のことを言っているわけであるが、あんまり唐突なので人間はいつもびっくりさせられるものだ。 残念だが、近頃うちの猫は「へそ天」より面白い遊びを考えた。 眼の前でバタッと倒れた猫を見て、 「そんなに足腰弱いと野生では生きていけないんだぞ」 などと愚にもつかないことをうそぶきつつにやけた飼い主が腹毛の柔らかいところを触らんとにじり寄ってくる、その瞬間 「何すんの、このド変態っ」 くらいの勢いでいきなり飛び起きてトトトト、と逃げるのだ。 この飼い主の尊厳を猛烈に砕きにくる遊びを、 「ものすごく面白い!」 と思ってしまった、小さい頃から手塩にかけて育ててきた猫や猫や。 お前はそれほどに悪い遊びを、いったいいつどこで覚えたのか

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                                      • 祖父母の終戦 - 晴天の霹靂

                                        父方の祖父母に、私は会ったことがないのだが、父からこんな話を聞いたことがある。 戦争に行っていたオヤジ(私の祖父)が終戦で帰ってきたとき、オフクロ(私の祖母)は顔を見て開口一番こう言ったそうだ。 「食べるものがない」 やっと家にたどり着いた帰還兵にすれば、オイオイご挨拶な、と思ったのかどうか、あまり昔話をしない父が軽い小話にするくらい、一家の中では後々まで笑い草だったのだろうか。聞けば祖父は徴兵はされたが前線に出ることはなかったとのことなので、一応は喫緊で生命の心配をする状況ではなかったのかもしれない。 古い話に興味を持って戸籍謄本などを取り寄せて調べてみれば、このエピソードにも見えてくる背景がある。 6人兄弟である父の、すぐ上のお姉さんが、昭和20年9月生まれだ。つまり、戦争が終わってわずか半月ほどで生まれているのだ。 件の「食べるものがない」の瞬間、祖母は今にも産気づきそうな妊婦であっ

                                        • ハクキンカイロ愛 ~ネックストラップをつけてこそ神 - 晴天の霹靂

                                          ハクキンカイロを買いました。 ハクキンカイロ ハクキンウォーマー ミニ 1個入 【保温約18時間】 ハクキンカイロ Amazon 初めて使うので、とりあえず値段の安いミニにしてみた。 ミニだと最大持続時間が18時間、スタンダードで24時間。 数百円から千円くらいの値段の差でミニのほうが安く、交換用の火口はスタンダードでもミニでも互換性あり。 室内で使うのがメインであればミニで事足りそうでした。 3000円前後と、やや良いお値段はするものの、何から何までキャーかわいい。 ベンジンは「ハクキンカイロ指定」を使ってください、と書いてあるけれど、どうやらそんなにあちこちで売っていない模様。 最寄りのドラッグストアのカイロ売り場の隅っこに「カイロにも使えます」と書いたベンジンが置いてあったのでそれを買ってきました。459円プラス税。 内綿にベンジンを注入して火口を閉め、一瞬火であぶって反応を促すと、

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                                          • 頭皮凝り惑星の冬 ~浴槽でスカルプブラシの快 - 晴天の霹靂

                                            世の中には「褒めてハードル上げすぎるほど自信なくなるけど、自分にとっては地味に欠かせなくなった」という種類の買い物がありますわね。 最近、お風呂場で使える頭皮ブラシを買ったのです。 ベスVESS【日本製】老舗業務用ブラシメーカーが作ったスカルプ・ビュート 頭皮マッサージブラシ シャンプーブラシ スカルプブラシ (ソフトタイプ)BEA-1200 VESS Amazon お風呂はまず電動歯ブラシを使いながら湯船に浸かるんです。 歯磨きというよりは、口に歯ブラシを突っ込んだまま瞑想、という感じでぼーっとしておりますが、だいぶ丹念にやっても冬場はまだお湯に浸かっていられますから、そのあと蒸気にふやけた頭皮をぐにぐにとマッサージするようになりました。 首の後ろから襟足のあたりなんかは半分湯に沈んだ感じでグイグイやったり。 頭頂あたりはブラシが凹むくらいの勢いでぐっと圧掛けてみたり。 ふやかしてはグリ

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                                            • イチョウ色の公園、ピンク色の少女 - 晴天の霹靂

                                              「紅葉の季節ってこんなに目に染みるほど派手だったかしら?」 と、何度も思ったほど今年は紅に染まる葉も黄に染まる葉も、鮮やかに見える。 寒暖差の具合とか、空気の乾燥度とか、日照時間とか、何らかの数値を計測すると実際に紅葉度の認定が出せるんじゃないかという気もするが、「今年は紅葉の彩度がとみに高い」というニュースはまだ聞いたことがない。 してみると、私の気のせいなのだろうか。 祝日とあって、空も地面も色とりどりに染まった公園の中を、小さな冬物外套を着た子どもたちが転がるようにお父さんやお母さんと遊んでいる。 この一日が過ぎてしまうのが惜しくてつい立ち止まるほど美しい光景である。 ピンクのちっちゃいダウンジャケットを着たブランコの女の子の背中をお父さんが何度も押してやっているのが見える。 もう長い時間そうやっていると見え、お父さんの方はどうやら飽きているのだ。 そうそう。子どもの頃は、大人も自分

                                                イチョウ色の公園、ピンク色の少女 - 晴天の霹靂
                                              • 電気代が高いのでAmazon Prime会員を退会してみた - 晴天の霹靂

                                                大寒波が来ていたとはいえ、1月の電気代を見ておののいた。 猫を凍えさせない程度にしか暖房器具は使っていないのであるが、それでもそれなりにぴりっとしてくしゃっとなる請求である。 この上、猫を凍えさせない程度に節約するには、どこを減らせば良いのかなと考えて、前々からなんとなくアマゾンプライムが気になっていたことが思い出される。 「あれもできるこれもできる、とか言われてなんだかわからないうちに入らされ、そのままずるずる続いているけど、そもそもいるのか、あれ?」 と、薄々思い始めて何年目。 我が家はスマートスピーカーもアレクサだし、Kindleも毎日使っているし、買い物も頻繁にするし、画像の保存もアマゾンフォトだし、映画もよく見る。 ということで、「もうアマプラからは足を洗えない」という気分にだいぶなってきていたのだ。 そしてその一方で「具体的に詳細把握できてないけど絡め取られている」という状態に

                                                  電気代が高いのでAmazon Prime会員を退会してみた - 晴天の霹靂
                                                • 『NOPE』~めっちゃかっこいいおじいさんを応援していたら途中でいなくなった - 晴天の霹靂

                                                  近年劇場で見かけたトレイラーの中で一番面白そうだった「NOPE」を見てきました。 砂漠のニョロニョロがおもしろ要因なのか怖い要因なのかわからないのが良いんですよね。 www.youtube.com たいへん面白かったのだけど、ずーっとわからないまま見続けて、見終わっても色々わからない。 あのおサルはつまりなんだのか。 めっちゃかっこいい頑固じいさんは最後どうしちゃったのか。 チャラ男はなにがどうしてどうなったのか。 高橋一生似のアジア系牧場主は何をやらかしてあんな面倒な羽目になったのか。 たぶん、ストーリーに関しては大事なところはほぼ何もわかってない気もしますが、 「バズりゃあ何でもいい」と思っているYou Tuberが早めに死んで、手持ちの知恵を地道に繰り出し続ける人が生き残る、っていうところは最高でした。 そういうシンプルな倫理観、危機に瀕してるから大事にしていってくれ、と思ったことで

                                                    『NOPE』~めっちゃかっこいいおじいさんを応援していたら途中でいなくなった - 晴天の霹靂
                                                  • 『クララとお日さま』~世界についてなにか大事なことを知らされてないかもしれない不安 - 晴天の霹靂

                                                    わたくし、kindleを持っているのですが、 3月2日は朝から電源いれるたびに 「カズオイシグロの新作出たよ?買わないの?今日、世界同時発売日だよ」 と言いに来るんですよね。 「いや、他に読まなきゃいけないものいっぱいあるし、まだいいよ」 と思ったんですが、困ったことにうっかり眼に入った装丁が好みでした。 クララとお日さま 作者:カズオ イシグロ 発売日: 2021/03/02 メディア: Kindle版 よく考えたらどうせ電気書籍なのでどんな装丁だろうとほとんど関係ないうえに、私の持ってるkindleはモノクロ画面なので、ジャケ買いするメリットも全然ないんですが 「あれ?ちょっといいね」 なんて思ってしまいまして。つい。 Kindleってものすごく便利ですけどこういうときに怖いものです。ついうっかり買う値段じゃないだろう2.600円。 衝動的に買わされてしまった値段については未だにちょっ

                                                      『クララとお日さま』~世界についてなにか大事なことを知らされてないかもしれない不安 - 晴天の霹靂
                                                    • シャマラン『オールド』 ~緊急事態宣言下の劇場で見るとまた格別 - 晴天の霹靂

                                                      ワクチン一回目接種も終了してから一週間経ったので久々の劇場映画鑑賞、シャマランの『オールド』を見てきましたよ。 面白かった。 www.youtube.com トレイラーを見るとバッキバキのスリラーに見えるのだけど、実際に見た印象ではむしろ、いたずらに刺激を追わないカメラアングルやら、時とともに変化する感受性に対する描写の仕方やら、静かな印象の映画でした。 急にびっくりさせられることが苦手な私としては、非常に高感度が高い作り。 少女期から色々すっ飛ばして思春期になったしまった少女が、「世界が全然違う。さっきまでは色が少なくて鮮やかだったけど、今は色の数が増えて穏やかになっている」っていう表現の仕方をするんです。 ああ、もう天才。と思いました。 もはや正確には思い出せないけれど、たしかに成長期の世界はそうだったような気がする。 そして子供が大人になる過程で味わわねばならぬほぼ暴力的「成長の気ま

                                                        シャマラン『オールド』 ~緊急事態宣言下の劇場で見るとまた格別 - 晴天の霹靂
                                                      • 久米宏の形態変化に驚いた。 - 晴天の霹靂

                                                        ラジオが好きで、radikoのプレミアム料金385円を払ってエリアフリーやらタイムフリーやら多用して情報を取っています。 radiko.jp 報道番組などは地方と比べて解説陣やパーソナリティが充実してることが多いので東京のエリア放送を普段からよく聞いています。 そんな中、TBSラジオで13年やっていた土曜日のワイド番組『久米宏ラジオなんですけど』が終了するというのでラジオ界隈的にはなかなかの話題でした。 「政権批判が過ぎるので圧力がかかって下ろされんだろう」というような推測をしたがって目引き袖引きする野次馬勢と、 「いろいろあるけどねえ、やっぱり老化なんですよ、いひひひ」と人を煙に巻くのが大好き久米宏との間の攻防には猛烈にあだ花が感あって、最後の最後もなかなかの聞きごたえでした。 ラジオ放送終了前から薄々気付いていたはいたんですがyoutubeに「久米ネット」というものがあるんですよね、ち

                                                          久米宏の形態変化に驚いた。 - 晴天の霹靂
                                                        • 不器用な人、毛糸屋さんへ行く - 晴天の霹靂

                                                          この冬は思いがけないきっかけで編み物を初め、指先の感触が幸せなのと考え事が捗るのでやめられなくなっている。 年末年始、手芸屋さんがしまってから「時間があるが編むものがない」という状況になるのが嫌で、いそいそと毛糸を買いに行った。 「ウールは高いが、編む時間を楽しむためには良いウールを触っているのが一番だ。しかし高い。うーむ」 「毛糸コーナーに見本として置いてある謎の色合いと謎のデザインのすけすけベストみたいなものはいったい誰のハートに訴求する目的で置いてあるのだろう」 などととりとめもないことを考えつつ、小さな店の中を立ったりしゃがんだり、めくったりのぞきこんだり、スマホの計算機を出したりしていると、あっという間に時がたつ。 いい糸を見つけたが、ほしい色の在庫がちょっと足りなさそうだった。 「すみません、この糸の5番の色はまた入ってきますか?」 と、何かピンク色のものを編んでいる店員さんに

                                                            不器用な人、毛糸屋さんへ行く - 晴天の霹靂
                                                          • 4つ並べると解読が難しいニュース - 晴天の霹靂

                                                            地元に関係するニュースを並べると4コママンガみたくなっていた。 1,変異株ウイルス、マスクでは予防できない可能性 news.yahoo.co.jp 2,札幌で変異株感染拡大、病床使用率八割超え mainichi.jp 3,まん防適用要請 www3.nhk.or.jp 4,五輪テストマラソン開催 www.yomiuri.co.jp ……ほんとにっ?

                                                              4つ並べると解読が難しいニュース - 晴天の霹靂
                                                            • 『猫なんかよんでもこない。』~でも呼ばれるといく - 晴天の霹靂

                                                              。我が家には猫が二匹いる。 兄と妹でそれぞれ性格が違う。 比較的おっとりしてるはずの兄の虎猫は、私が洗濯物を干しはじめると必ず大きな声で呼びにくる。 「遊べ」 ということだ。 仕方ないので、つまみあげた濡れた洗濯ものを一旦その場に置いてウワーッと奇声を発しながら追いかけまわす。 新幹線のごとく耳を倒して流線型の面構えになった猫は嬉しそうにまっしぐら部屋中を駆け回って逃げる。 隅から隅まで走り回った挙句、最後には私には入れない机の下に潜り込む。 「はいはい、終わり終わり」 私は中断した洗濯に戻る。 「続き―続き―」 と、机から這い出してきたヤツはまたでかい声で呼びに来る。 洗濯物を干し終わるまで、この繰り返しは決して終わらない。 大変に面倒くさいが、こっちからこの遊びを終わらせる権利はないのだ。 なぜなら、人間には決して面白くないこの追いかけっこに私が参加するまで、猫は倦まず弛まず大声で呼び

                                                                『猫なんかよんでもこない。』~でも呼ばれるといく - 晴天の霹靂
                                                              • 試されるシイタケ弁当 ~および素晴らしいバターケース - 晴天の霹靂

                                                                「ここまで大きくなってしまうとかえって売れ残ってしまいやしないか」 と心配になるくらいの立派なシイタケが安かった。 ちょんちょん、と石突きを取って腹を出してグリルに並べ へその上にバターを載せるやら、マヨネーズを載せるやら、溶けるチーズを載せるやら。 こんがり焼いて、仕上がりに醤油をたらしたり、胡椒をひいたり、青さを掛けたり。 気まぐれな味付けを終えた各々の分厚いシイタケをどさどさ、と並べてシイタケ弁当と相成った。 特別大志を抱いたわけでもなく、買ってあったから焼いて入れただけ、ノーアイディア弁当なのではあるが、肉厚なところに脂分を吸ったシイタケはどうかすると 「ちょっとしたステーキ弁当くらいの味わい?」 というレベルで迫力ある味で、なんだかちょっと申し訳なかった。 こんなに美味いと分かっていたら、もう少し丁重に押し戴いたものを。 シイタケってうまいうまいとは思っていたけれど、今日という今

                                                                  試されるシイタケ弁当 ~および素晴らしいバターケース - 晴天の霹靂
                                                                • 春はあけぼの、ようよう猫になりゆく。 - 晴天の霹靂

                                                                  空が白むとうれしくなってやけに起こしに来るのは多くの猫に共通する習わしだと思うが、春の気配に誘われて我が家の猫も朝から粘り強くどうかしている。 夜というにはやや明るい気はするが社会通念上これを朝とは呼ばないであろうくらいの時刻、布団の周りをぐるぐる巡る気配にまだ怠けたいまぶたが開く。 朝まだき元気なのは百歩譲って仕方ないとして、あの生き物はなぜ布団の周りをかくも熱心に回るのか。 思い詰めた足取りで回り回っている黒猫を夢うつつの中に見れば、 「これはきっとなんらかの呪いをかけているに違いない」 という風にしきりに思われるのだし、では果たして何の呪いかと言えば「猫になれ」という企てであることに疑念の余地はない。 だから、なのだ。 朝目が覚めて顔を合わせるとやつは必ずや全力で鳴く。 「にゃー、にゃー。ゔに゛やああああ」 長く呼ばわるその声は、「おはよう」などでは決してなく、 「まだ猫になってない

                                                                    春はあけぼの、ようよう猫になりゆく。 - 晴天の霹靂
                                                                  • ルルドのヘッドスパ エイリラン ~半年くらいかけてだんだんかわいくなってきたアイツ - 晴天の霹靂

                                                                    微妙なものがどのように微妙であるか、という話をそのまんましたいのです。 ちょっと前にテレビなどで取り上げられてそこそこ話題になったらしいヘッドマッサージャー、ルルドのエイリランです。 今になって考えてみればテレビで紹介するには群を抜いて映えるフォルムのせいでよく見かけたのかなという気もする、頭にかぶって音波振動でヘッドマッサージをするグッズです。 頭の上にたこ。 ルルド エイリラン ソニックヘッドスパ エイリラン ピンク AX-KXL3500pk メディア: ホーム&キッチン これが「たいへんよろしい」という噂をあちこちのメディアで聞いたので頭皮が凝る自覚のあった私としては興味深々でした。 しかし、「実際使ってみないといいかどうかわからない未知のもの」に五千円以上出すかというとちょっとハードルが高い。 効果あるという確信があれば思い切ってもいい金額ではあるが、買ってみて自分に合わなかったら

                                                                      ルルドのヘッドスパ エイリラン ~半年くらいかけてだんだんかわいくなってきたアイツ - 晴天の霹靂
                                                                    • やはり音声メディアの年だった ~賢いスピーカーとついてくるスピーカー - 晴天の霹靂

                                                                      お題「#買って良かった2020 」 振り返るに2020年、家に居る時間の快適度を劇的に引き上げたのはスマートスピーカーとネックスピーカーだったのである。 文字で書いてみて、どっちもスピーカーだったということに気づいてちょっと気恥ずかしかった。私の耳は馬鹿の耳。 Echo Dot (エコードット)第3世代 - スマートスピーカー with Alexa、チャコール 発売日: 2018/10/30 メディア: エレクトロニクス テレビのない我が家において、スマートスピーカーは何よりもまずラジオとして大活躍している。 時計代わりとしてのラジオも聞くし、自分にあったラジオ番組がやっていない時間帯はスマホとbluetooth接続してラジコのタイムフリー視聴をしたり、ポッドキャストを聞いたり(朝日新聞ポッドキャストが面白いね)、youtubeの音声視聴をする。 急いで読みたい本があるときはKindle書

                                                                        やはり音声メディアの年だった ~賢いスピーカーとついてくるスピーカー - 晴天の霹靂
                                                                      • 寒い中でも元気でいるか - 晴天の霹靂

                                                                        1月も半ばを過ぎて雪深くなり、歩道も日に日に狭くなる中を図書館へ歩いていく。 ずいぶん鳥の声が騒がしいな、と見上げるとナナカマドの木で鈴なりのシジュウカラが一斉におしゃべりをしているのだ。 ナナカマドの真っ赤な実は冬もそのまま木に残り、そこに雪がこんもり積もると赤と白のぼんぼりのような形が鮮やかで印象的になる。 いかにも幸せそうに目立つ丸い木の実だけど、不思議なことに小鳥たちはいよいよ食べ物がなくなるこの季節までナナカマドの実を食べずにいる。 よっぽど飢えないと食べられないほどまずいものか、それとも木のうえで発酵させないと分解できない毒でも入ってるのか、小鳥の都合はちょいとわからないが、いずれにしろ彼らにはナナカマドたるもの何らかの苦労の種なのではないか。 赤い実の脇で並んでおしゃべりする最高級ダウンに着膨れた小鳥の群れに、何か微笑ましいものを見る気分になる反面、それがあまりにも楽観的で申

                                                                          寒い中でも元気でいるか - 晴天の霹靂
                                                                        • 進化系かんてんクック ~それほど簡単なら固めたいものはいろいろある - 晴天の霹靂

                                                                          寒天がめざましい進化を遂げていることを最近発見した。 かんてんぱぱ かんてんクック顆粒 30g メディア: 食品&飲料 粉寒天たるもの、 いつの間にかお湯で溶けるようになっているではないの。 そんなイノベーションがあったんなら、もうちょっと早く言ってくれればよかったのに。 冷たくてチュルチュルしたものは、基本的に大変好きなわたしなのだから。 寒天といえば鍋で3分くらいグツグツと煮溶かすのがやや面倒、と思ってきたのだ。 もっといえば煮溶かすのはさほどでもないとしても、その後、寒天がふちに固まった鍋を洗うのが手間だった。 お湯で溶かせるならインスタントコーヒー淹れるくらい簡単になっているってことではないか。 耐熱ガラス容器に電気ケトルで沸かしたお湯をそそぎ粉寒天をふりいれ、ぐるぐるかき混ぜる。 溶けたところにポッカレモンをどぼどぼ入れて、最後に食品用ハッカオイルをしゅっと一滴。 虫除けスプレー

                                                                            進化系かんてんクック ~それほど簡単なら固めたいものはいろいろある - 晴天の霹靂
                                                                          • 宝島珈琲店の午後 - 晴天の霹靂

                                                                            散歩の途中、かねがね気になっていた長い煙突がある。 いかにストーブの欠かせない北国といえども、FF式の普及により長い煙突をあまりみかけなくなってきてるこの時代、あんなに立派な煙突を燦然ときらめかせているのは、どう考えても珈琲焙煎の工房だ。 よく見れば小さいながら「beans shop」と書かれてあり、「WELCOME」のボードも出ているのではあるが、しかし店名も不明だし価格帯もわからない。 大変に興味はあるがなかなか入りにくい、と横目で見ながら通り過ぎること幾たびか。 春めいてきた午後「何か変わったことが起きてもらいたい気分の日」だったので、ついにその煙突をめがけて出かけのだ。 目印もない住宅街の小さい通りをぬけて「えっとたしかこのへん」と、おぼつかない足取りでせっかくたどり着いたその煙突を、それでも気の小さいわたしはいったん素通りした。 「そもそもこんな素っ気ない店構えのところで個人相手

                                                                              宝島珈琲店の午後 - 晴天の霹靂
                                                                            • 『1984年』~どのゴールに向かって誰が何をどうしたものやら - 晴天の霹靂

                                                                              道を歩いていたら向こうからジョギングしてくる男性がいる。 きゅっと口を引き結んだ表情で走っているのがすれ違いざまうっすら印象に残った。 と、思ったら通り過ぎてから後ろでプハッと声がした。 すれ違った瞬間の映像を頭の中でリプレイすると、そうそう、その人は走っている途中で外したのであろうマスクを手に持っていた。 そして道の向こうから私が歩いてきたので気を使って、すれ違う瞬間、わざわざ呼気を止めていたのだろう。 だからあんなふうに口を一文字に結んでいたのだ。 と、今起こった現象と先程の映像の因果関係がすべて解けて 「いえいえ、いいんですよ。本当にすいません」 と思った。 ジョギング中にわざわざ呼吸ペースを乱すのはずいぶんダメージが大きかろう。 たぶん、すれ違った瞬間だけ息を止めても、エアロゾルやら何やらみたいな文脈ではほとんど意味はないのだろうし、万が一なにか感染するようなことがあるとしても、も

                                                                                『1984年』~どのゴールに向かって誰が何をどうしたものやら - 晴天の霹靂
                                                                              • 猫と炬燵と冬の悩み - 晴天の霹靂

                                                                                冬には冬の悩みがある。 猫がいつまでも炬燵から出てこないので、下のラグが掃除できないのだ。 言葉にすればつまらぬ悩みのように響くが、まあ聞いてほしい。 この季節の炬燵は、猫が日がな一日居るところであり、人間が食事をするところでもある。 要するに、どう考えても家中でもっとも汚れやすい場所のひとつなのだ。 獣と人類の共存空間について真剣に考えている私が、いかに毎朝室内の掃除機かけに勤しもうと、炬燵の下の毛ぼこりをなんとかしない限りは、その努力にはほとんど意味がない。 それなら、掃除機をかける間だけ猫に立ち退きの協力を願えばいいじゃないかと、人は言うかもしれない。 しかし、私はこう見えて猫好き人間なのである。 寒い冬の朝に炬燵の中でかわいく丸まってる猫の機嫌を損ねてまで、暴力的な掃除機の轟音を聞かせるくらいなら「今日はまあ、いいか」とついなってしまう。 そうして「まあいいか」は一週間続き、二週間

                                                                                  猫と炬燵と冬の悩み - 晴天の霹靂
                                                                                • ご近所銭湯「赤鬼の湯」 - 晴天の霹靂

                                                                                  インターネットで近所の銭湯を検索していると、たいして見たくもないクチコミがうっかり目に入る。 「湯が熱い」 「常連優先で雰囲気が怖い」 「煙突から煙を出していて近所迷惑」 などなど、そもそも銭湯をどういう場所だと認識しているのかが不安にもなる低評価クチコミがたくさん並んでいることに、興味をひかれて行ってみた。 一方的な言い分と分かっていても「常連がサウナを占有して怖い」「常連がサウナに入れてくれない」「常連、常連……」といっぱい書き込んであったのを見てしまっているのは、多少の気後れがするものだ。 弓手にタオル、馬手にミニシャンプーセットを構えて、いざ伏魔殿。 最初に眼に飛び込むのは下足箱に置かれた一足のゴールドに光る靴だ。 こんなスパンコールみたいにキラキラ可愛いものを湯屋に履いてくるんだとすれば、中で私を待っているのは魔物どころかシンデレラに違いない。 密かに、靴の持ち主を探してみよう、

                                                                                    ご近所銭湯「赤鬼の湯」 - 晴天の霹靂