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  • ものすごく怖かったホラー映画と最近あった怖い話 - 晴天の霹靂

    ホラーマニアの知人が居ます。 マニアにもいろんなタイプがいるんだと思うのですが、理屈っぽいその人はホラーとか怪談の構造の部分が好きなタイプです。 そういう人が数見て経験値を積むとどうなるかというと 「ははーん、こういうパターンはアレとアレとアレでもう見た。全然怖くないっ!」 とか言い出しがちです。 そんなの酔わない人が酒を飲むのと同じで一番つまらないホラー映画の見方なんではあるまいか、と私は思うのでありますが、どういうものか。 怖くないって言い張ってる人が実は一番楽しんでるっていう可能性もあるのは難しいところではありますね。 その理屈系ホラーマニアが「怖くてまだ最後まで見られてない」って言ってたのが、近頃話題のネットフリックスオリジナルの台湾ホラー『呪詛』です。 私はまた筋金入りのホラー嫌いなので(だって怖いんだもん)、耐性ある人が「最後まで見られない」って言ってるものなど、普通に考えれば

      ものすごく怖かったホラー映画と最近あった怖い話 - 晴天の霹靂
    • 君とふたりで眠り猫。 - 晴天の霹靂

      黒猫がクローゼットから出てこない。 もともとフリーダムな性格で、こだわりなく行きたいところに行っては芝刈り機みたいにゴロゴロとリラックスをアピールする恐れを知らぬ存在として暮らしていたものを、 ある瞬間に家に病と死の気配が持ち込まれときから、ずいぶん様子が変わった。 急に身辺が騒々しくなったり、初めて家で一人きりにさせられたり、面倒を見てくれていた先輩猫がいなくなったり、飼い主の情緒がなんとなく不安定だったり。 彼女なりにどれほど不安が多い数日を暮らしたのは想像に難くない。 人間は人間で、カーペットやら色々なカバーやら洗って風を通し、想像力の及ぶ範囲で「なんとなくまがまがしい雰囲気」を消す努力はしてるのだ。 それでもたぶん生命の危機に関して人間より敏感な生き物にとっては明らかに「そこじゃない」んだろう。 「まだ寝てるのー」 とクローゼットの中を覗きに行くと、暗闇になじみすぎる黒猫は一番暗い

        君とふたりで眠り猫。 - 晴天の霹靂
      • 大寒波における異文化交流 - 晴天の霹靂

        母の月命日に納骨塚に集合して父娘で般若心経を唱えるという、異次元の珍妙エンタテインメントを実施するようになって三年目である。 未曾有の大寒波が来ている中、いつものように霊園に向かうと、老人は私が昨年末に編んで渡した真紅のマフラーを巻いてそこにいた。 「長いマフラーもいいな」 とあんまりストレートに礼を言うのも照れるのか老人は言う。 「うん、あったかいでしょ」 「あったかいのもそうだし、顔にも巻けるから。銀行強盗もできるだろ」 「……?」 ギャグなのか、色々気を使おうと考えた末に着地点で足がもつれたのか、もはや私には判断がつかないが一応喜んではもらったようで良かった。 仲良くはないが、仲悪いわけでもない血縁者ってのも図り難くて面白いもんである。 「まだストーブなしで暮らしているのか」 よほど驚くのか、父は冬に私にあうと決まって同じ質問ばかりする。 我が家も厳密にいえば、どうしても洗濯物が乾か

          大寒波における異文化交流 - 晴天の霹靂
        • ドラマ『POSE』 ~私の世界を見下すんじゃねえ - 晴天の霹靂

          ネットフリックスで『POSE』を観ております。 鼻血出るほど面白い。 www.youtube.com ボールルームという80年代のニューヨークにあったシーンが主たる舞台。 ディスコっぽい場所で主にトランス女性たちによって行われていたファッションショーとダンスコンテストが合体したようなカルチャーのようです(全然知らなかった) そこを取り巻く人達の結束やらHIVやら恋愛やら青春やら人種差別やらLGBT差別やら格差やら情熱やら絶望やらトランプタワーやら、全部入りでド派手に話が進んでいきます。 かっこいいファッションと音楽とダンスに紛れてグリグリと胸を締め付けてくるのは、人種やジェンダーの話にとどまらず、無限に人の心に張り巡らされているアンコンシャス・バイアス、無意識の差別を常にえぐり出しながら話がすすむこと。 どうにも説明が長くなってしまうのだけど、たとえば我が事として胸に刺さるアンコンシャス・

            ドラマ『POSE』 ~私の世界を見下すんじゃねえ - 晴天の霹靂
          • 買い物リストにDA PUMPの謎 - 晴天の霹靂

            買い物メモはアレクサを使っており、何か補充の必要なものがあると突如 「アレクサ、買い物リストに○○○!」 と叫ぶ暮らしをしている。 あとは買い物に行ったときにスマホでアレクサアプリを開いて、買った順に消していけば家で何かを切らすことは殆どない。 本当に便利なものである。 そんなわけでいつものようにお店に入ったときにアレクサアプリを開くと 「カマンベイベー」 と入力されている。 もちろん、しばらく考える。 真っ先に思い浮かぶのは「カーマンベイベー アメリカ」だ。 www.youtube.com 問題はなぜDA PUMPが買い物リストに入っているか、ということだ。 空気を読めないアレクサが間違えて鼻歌を大真面目に記録してしまう、なんてことあるだろうか。 念の為、サビ付近のどこかに「アレクサ」とか「買い物リスト」とかと聞き間違えそうなワードが入ってないか確認しようと試みるが、どれほど頭を捻っても

              買い物リストにDA PUMPの謎 - 晴天の霹靂
            • 冬の猫をめぐる攻防 - 晴天の霹靂

              我が家はこたつのスイッチを七時間で自動オフにしている。 真夜中、いつの間にかスイッチがきれると、猫は冷え始めたこたつを這い出して私の膝の上にのってくるのだ。 こたつのスイッチを入れてやっても、一人で寝ることにちょっと飽きているのであろう、しばらく膝の上で遊んでいく。 ゴロゴロ言いながら膝に乗って香箱を組む冬の猫は柔らかくて暖かく、人猫ともに幸福度が一致する奇跡の瞬間だ。 手をそっとキーボードからおろして、香箱を組む前足の間に指を差し込むと、もうそのまま「指に猫型手袋をつけている人」として生涯を暮らしてもいいなと思うくらい、最高の手触りが味わえる。 そんな冬の猫との最高の戯れの折々、肉球マッサージがてら色々触っていると、猫の爪はだいたい決まって伸びている。 日頃からそう容易には切らせてくれないからだ。 「こんなに尖ってきてるのだから家庭の平和のためにそろそろ切りたいな」 などと企みつつ、もぞ

                冬の猫をめぐる攻防 - 晴天の霹靂
              • キャッシュレス時代の財布をどうするか ~世界最薄最軽量を考える - 晴天の霹靂

                そろそろどうしてますか、財布。 私はまったくこだわらない方なので、ここ最近は考えることを全力で放棄した結果の百円ショップで買った財布を使っていました。 折から、2020年本格的にキャッシュレス推進の大波、気がつけば現時点で現金が必要な買い物は3箇所のみとなりました。 現金商売だけを死守し続ける格安系スーパー、おとぼけ美人美容師が経営する行きつけの美容室、散歩道の途中にご機嫌だったら寄っちゃう自家焙煎コーヒー屋さん。 あとは通りすがりで神社があったときにお賽銭をいれたいとか、初めてのお花屋さんとかパン屋さんとかを見つけて入ったとして、基本的に小さなところは現金で支払うのが一番いいのだろうな、とか、そういうケースも侮れない。 したがって、普段は基本的に現金はいらないけれども「財布」という制度を完全撤廃してしまうと、まあそれも困る。 だいたい、本当に面白い買い物ってキャッシュレス決済非対応のお店

                  キャッシュレス時代の財布をどうするか ~世界最薄最軽量を考える - 晴天の霹靂
                • おせち、紅白、鬼滅の刃、コーヒー豆福袋 - 晴天の霹靂

                  年末の作戦運びがよかったせいで今年の「正月休み用作り置きa.k.aおせち」は過去最多の品揃えで完成した。 昆布巻きが煮たりなくて硬かったくらい、よしとしよう。 作り慣れているからと余裕ぶって後回しにしていた紅白なますを作るタイミングを完全に逃したこともよしとしよう。 ちょっとだけ残しても仕方ないからと欲張って野菜を巻き込んだ鶏の八幡巻きがフライパンの中で陰腹切ってしまったこともよしとしよう。 とにかく正月の間はこたつから出なくても死なない程度の、しかもそれなりにおめでたそうな品数は揃ったではないか。 全部の料理をタッパーに収納し終わったらバタバタとお風呂に入ってお蕎麦を食べる。 NHKプラスのサイトを開いて紅白歌合戦をチェックすれば、今年も次々知らない人が出てきて知らない歌を歌う中、ただただ二階堂ふみがいかに可愛いか、を確認し続けた。 そうは言っても司会が一番歌うまいというのはマズくないの

                    おせち、紅白、鬼滅の刃、コーヒー豆福袋 - 晴天の霹靂
                  • 近頃、瞑想中に眠くなる問題 ~上を向いて座ろう - 晴天の霹靂

                    だいたい毎日瞑想をする日々、やればやるほど面白いと思っていたところではありますが、事ここに至って思いがけない問題が勃発しました。 瞑想中眠い。 身体がぐらぐら揺れるくらい急激に眠い。 眠気がはじまったのが猫を看取ったころだったので、単純に寝不足と緊張の蓄積が原因であり、そのうち自然に収まるだろうと思っていたのです。 それが意外にもいつまでたっても眠気は去らぬまま半月。 終わったときの爽快感など、瞑想自体は相変わらず面白いんですが、耐えがたいほどの眠けとの闘いはかなりしんどいものです。 こんなではなかったのに。 これまで「要は座りゃいんでしょ」ということで適当にやってきたけれど、これはちゃんとした方法論を調べてみたほうが良い局面なのではないか、とkindle unlimitedを駆使して色々読み始めました。 四千の歴史を背負った膨大な思想体系から、悪行とエゴイズムにまみれた生活から罪悪感を手

                      近頃、瞑想中に眠くなる問題 ~上を向いて座ろう - 晴天の霹靂
                    • ホットりんご ~無精かつ芯ごといけるお得感 - 晴天の霹靂

                      ありがたいことに、今年はずいぶん林檎が安い。 朝からあんまり調子よく林檎を食べていると、気づいたら寒くなってるときがあるので 近頃は温めて食べるようになってきた。 サザエさんちのたまちゃんが持ち上げるときのように上下に二等分して、断面にシナモンとジンジャーパウダーをふってから、そっと元の形に戻してレンジで3分かける。 猫舌なので少々待ってから端からガシガシかじって食べる。 最初のうちこそ、芯を除いて一口大にカットしてからレンジに掛けていたが、そのうち 「切断面はできるだけ少ない方がおいしいのではないか」 というようなことを考えはじめ、結局、無精もかねて一刀両断で落ち着いた。 何がいいって、レンジにかけると芯ごと食べられるのでこの方が無駄がない。 たまに口の中にちょっと固いところが残るときがあるのでその時は出すが、基本的には種も芯も何の抵抗もなくアチアチ言いながら端からずーっと食べていける。

                        ホットりんご ~無精かつ芯ごといけるお得感 - 晴天の霹靂
                      • 熱の予感やら夏の予感やら - 晴天の霹靂

                        ワクチンの三回目の接種である。 二回目に大きな副反応が出た人はどうやら三回目も同程度の反応が出るらしいと聞いて、できれば交差接種を、と思ったものではあるが、時間やら場所やらの都合で結局またモデルナワクチン。 どうやら39度くらいまでは出て寝込む確率が高そうだ。 数日前から目につくたびにちょっとずつ、ポカリスエットやらヨーグルトやらゼリーやらを買い集め、冷凍庫にアイスノンを仕込んでいる。 肌寒い季節ではあるが、だぼだぼのロングTシャツを自分で七分丈まで袖を詰めたものを着て、熱を測って、問診票を書いて。 まだ10分ほど時間があるので編みかけの春夏用のストールの続きをちょっと編む。 「夏はTシャツ着ればいいんだからサマーニットとか何のために存在するのかわからん」 と長年思い続けてきただけに、コットン糸まで買ってまで編み続けている宗旨変えが自分に言い訳のしにくいところであるが、何しろ好きな色と素材

                          熱の予感やら夏の予感やら - 晴天の霹靂
                        • いくつかの条件を満たしてトヨシマとなる - 晴天の霹靂

                          スーパーでお会計に並んでいたらレジの店員さんが将棋の豊島将之竜王にそっくりだった。 「お、トヨシマだっ!」 一瞬盛り上がったが、そうは言ってもこのコロナ禍マスクと眼鏡をしていて、顔などほとんど出ていないのである。 やせ型の30歳前後で黒い前髪が眉毛あたりにかかってる感じの人なら、だいたい全員トヨシマに見えるはずだ。 「マスクと眼鏡を取ったら、実際はほとんど似てないんだろうなあ」 などとぼんやりしていたら「次のお客様どうぞー」と前のレジを捌き終わったトヨシマが呼んでくれる。 正面を向いて目があった瞬間に衝撃が走った。 「トヨシマどこ行ったっ?」 一瞬で別人になったかと思うほど一ミリも似ていない。 そうか、マスクと眼鏡の他にもうひとつ要素があったのだ。 横顔だ。 棋士はとかく盤を挟んでいるところを真横から見る時間が異様に長い。 横顔という時点でそもそも棋士っぽいのだ。 「そうかー、トヨシマじゃ

                            いくつかの条件を満たしてトヨシマとなる - 晴天の霹靂
                          • 『マイエレメント』~原理がいまひとつわからないのが惜しかった - 晴天の霹靂

                            『マイエレメント』を見てきましたよ。 www.youtube.com 完全にノーマークの作品だったのですが、タイミング的にたまたま見る流れになったのでありました(本当は『ブギーマン』を観るつもりだった) 絵が非常に綺麗で、SFチックな風景もよく、無意識の差別の描かれ方も自然でうまいし、後半はうっかり泣かされるところなどもあり良い作品であるなあと思いました。 ……のではありますが、「この世界の原理原則がよくわからないっ」というところが意外と気になって思ったほど集中できなかったのが惜しいところでした。 急に怒る人はたいてい急に怒ってるわけじゃない、というメッセージなんかは本当に身につまされるところがあって、見ながら随分感心はしてたのです。 あれが元素ではなくて人の物語だったらもっと没頭できたのだろうか。 同時上映の短編作品『カールじいさんのデート』の方は、老人が老犬を連れて初デートに出かけるだ

                            • 『怪物』~そんなつもりじゃなかったのに目から水 - 晴天の霹靂

                              遅ればせながら『怪物』見てきました。 www.youtube.com 是枝作品を観ると、ううむよくできた映画ですねえ、と思う一方で腹の中でつい「真面目かっ」とも感じてわりと困るのですが、やっぱり気になって見に行ちゃうもんですね。 本当に、主演の二人が素晴らしくて、この子たちがこの映画の人格以外の生活を映画の外で送ってきたし今後も送っていくんだということがおよそ信じられないレベルの奇跡でした。 後半になるともはや二人が画面に写ってるだけで涙腺が。 どんなにひどい目にあっても基本的には生きていることが嬉しくて仕方ない年頃の輝きを見ているだけで涙腺の決壊が中年(錯乱) そしてこれはもしかしたら私が鑑賞前にグズグズしていて事前情報を色々入れてしまったことが理由なのかもしれないのですが、子役二人が素晴らしすぎたことでそれ以外の企みの余分さがどうしても目についてしまいました。 「怪物は誰」とか「放火犯

                              • 朝顔を植える - 晴天の霹靂

                                家中を開け放しておいても寒くない季節が来て、猫は楽しそうだ。 ベランダに出て黒い毛に太陽熱を充電することもできるし、日差しに疲れたら部屋に入ってきてブランケットを敷いたふかふかベンチの上で放電してもいい。 あるいはキャットタワーの一番上に昇って香箱をきめこめば、パソコンに向かう私と窓の外をいっぺんに監視可能なパノプティコンとなる。 そうこうするうちに外から方向音痴の蜂が舞い込んでくるハプニングでもあれば、焼けた溶岩のようにするするとタワーを駆け下りて気の毒な闖入者の追跡に興じることもできる。 あるいは光あふれる南向きの部屋をひと思いに出て、暗く静かなクローゼットで物思いに耽るのもいいだろう。 私が「北部方面派出所」と呼びならわすひんやりした北向きのその空間は、猫が唯一自力で開けることのできる扉がついている。 それは自由意志と分離独立の象徴であるに違いなく、そこで息をひそめて飼い主の「裏をか

                                  朝顔を植える - 晴天の霹靂
                                • シナモンティーとベンガルブレンド ~今日もこの鼻曲がりたい - 晴天の霹靂

                                  とにかく寒いと思ったら冬至であった。 ちょっと油断しているとすみやかに夕方になる。 寒いのでカルディのシナモンティーをびっくりするほどガブガブ飲んでいる。 シナモンは思った以上に身体があたたまり、429円となかなか手頃。 KALDI オリジナル シナモンティー 18TB メディア: 食品&飲料 しかし、あまりにも大量に飲むので少し飽きてくる、というか、より一層強い刺激を欲しくなってきて、ついでに他のハーブティーなども物色するようになる。 すごいのをみつけた。 セレッシャル ベンガルスパイス 20p メディア: 食品&飲料 ベンガルブレンド、カルディで480円。 原材料が「シナモン、チコリ(根)、いなご豆、生姜、カルダモン(種)、こしょう、クローブ(つぼみ)、ナツメグ、香料」である。 ハーブ系がもともと好きな人にはだいたい味の方向性に見当がつくであろう、鼻が曲がるような強烈な匂いのお茶である

                                    シナモンティーとベンガルブレンド ~今日もこの鼻曲がりたい - 晴天の霹靂
                                  • 暖房機器のスマート家電化 ~こたつと窓用ラジエーターと猫の音声操作 - 晴天の霹靂

                                    今年の冬はスマート電源タップを買ってこたつと窓用のラジエーターをスマート家電化してみた。 寒くなって以来毎日使っているが、便利なところとそうでもないところがある。 【Amazon Alexa認定】 Meross スマート電源タップ スマートプラグ 4+4(AC差し込み口 +USBポート) 省エネ 遠隔操作 Echo シリーズ / Googleホーム / SmartThings対応 個別スイッチ MSS425FJP 発売日: 2019/05/01 メディア: Tools & Hardware 便利なのは、一日に何度も入れたり切ったりするこたつの電源を外出先や隣の部屋からでも操作できること。 これは人間だけが使う環境であればあまり必要ない機能ではあろうが、「自分はこっちにいるが、猫は向こうにいてこたつを入れてあげたい」というような状況のときには便利だ。 それでも、アレクサがこちらの発言を全然認

                                      暖房機器のスマート家電化 ~こたつと窓用ラジエーターと猫の音声操作 - 晴天の霹靂
                                    • 在宅ワーカーに超便利な四百円くらいのアイテム - 晴天の霹靂

                                      今使っている資料を全部と多少の文具類なんかをまとめて家の中を移動しながら仕事するとき何が一番使い勝手が良いか、ということを近頃考えていたのです。 もうちょっと砕いて言うと、机周りにある細々したものを全部持ってコタツに籠城するときはどうやって移動するのが最も不精しやすいか、という試行錯誤です。 色々考えてみましたが、イオンのマイバスケットがやたら便利でした。 イオンマイバスケット こういうものでイオンのサービスカウンターで400円弱で買えます。 デポジット制で不要になったら同じ金額で引き取ってくれるそうです。 スーパーにある買い物かごとまったく同じサイズ。 A4版の資料を背表紙が見えるように並べて縦に収納できるし、大きいから中でブックエンドも使えるし、地図みたいな大判かつ変形の資料も長辺をうまく活用すればほとんどなんでも入る。 何が入っているか全部見えて、軽くて頑丈。 買い物用のかごってめち

                                        在宅ワーカーに超便利な四百円くらいのアイテム - 晴天の霹靂
                                      • 『100分de萩尾望都』~どの作品のどのコマが好きかという話をこってりしたくなる - 晴天の霹靂

                                        新年からNHKで『100分de萩尾望都』を放送していたのが、まあ最高に面白かったです。 www.nhk-ondemand.jp 一番好きな萩尾望都作品って何かなあ、『イグアナの娘』かなあ、『半神』かなあ、『トーマの心臓』かなあ、などと考えていてらぜんぶ取り上げてくれていて目からお屠蘇が流れ出る思い。 イグアナの娘 (小学館文庫) 作者:萩尾望都 発売日: 2014/08/25 メディア: Kindle版 『イグアナの娘』って、イグアナのリカちゃんが、牛の男子と結婚してやっと穏やかな生活を手に入れるのが面白いと思って読んでいました。 色んな呪縛がかかってるからどうしても他人に変な応対をしてしまいがちで、だから自分には人と親密な関係を築くのは無理だろう、まあそれで仕方ないかと生きていたら、大学に入ったところでどうも変な動物がいっぱい居る(大学が動物だらけってのは本当にリアルな表現力!)。 この

                                          『100分de萩尾望都』~どの作品のどのコマが好きかという話をこってりしたくなる - 晴天の霹靂
                                        • レッグウォーマーを大絶賛する - 晴天の霹靂

                                          この冬、はじめてレッグウォーマーを買ったのですが、これがまあ便利なもんで目が覚めた。 シルクレッグウォーマー 絹糸屋さんの『早く寝たい夜に。』 (ライトグレー) 株式会社 中忠商店 Amazon 「室内で靴下履くかどうか問題」がありますね。 家の中ではできるだけ素足でいたいけど、真冬はさすがに寒いだろう、という。 あるいはヨガをやるときは素足になりたいけど、履いてる靴下を脱ぐのがまず寒くて億劫、とか。 はたまたお風呂の掃除するのに、靴下を脱ぐひと手間を無精して結局毎回濡れる、とか。 そのへんの真冬の靴下関連の小さなイライラが、はからずもだいたい全部一気に解決するにはびっくりしました。 足の甲の方まで覆って「指なし靴下」みたいな履き方をしてしまえばちょうどいい具合に蒸れずに暖かい。 水まわりのお掃除やヨガのときなど、邪魔になったら足首の方までずるずるとずらせばいいだけなので、そりゃあ重宝する

                                            レッグウォーマーを大絶賛する - 晴天の霹靂
                                          • 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』~ナイスパンチ! - 晴天の霹靂

                                            見てきましたよ、『インディ・ジョーンズ 老いの一徹』 ほぼミッションインポッシブルでしたが、比較するとトムクルってまだまだ若造なのね。 www.youtube.com 冒険活劇のヒーローが80歳ってことは、つまりハリウッド映画という娯楽システムが老齢期ってことだと思うんです。 それが、「振り返れば失敗ばかりだし、体中痛いか知んないけど、こちとら老人のセンチメンタリズムに付き合ってる暇はないんじゃっ」ってワンパンチ食らうのを見るのはなかなかピリっとしていいなあ、と思ったもんです。 また、ハリソン・フォードが絶妙なやられっぷりでね。 老人をいじめてるように見えたら爽快なわけないし、かと言って年寄りに見えなくても意味ないし、80歳になってあんなに気持ちよく殴られるなんて本当に稀有な人であります。 ただ、もとが常人離れした特殊な年の取り方をしている人を、CGで若返らせたり、年相応のしょぼくれ老人に

                                            • 『銀河鉄道の夜』~移動時間の贅沢 - 晴天の霹靂

                                              ミグノンという犬猫保護のための活動を行っている団体の代表である友森玲子さんという人が、「動物を介護するのは人生のご褒美みたいな時間である」という話をしているのを以前どこかで読んだことがある。 それ以上には説明がなく、それっきりの言葉だったので具体的な想像は難しかったのだけど強く印象に残る言葉だった。 さて我が家の猫を、四日間の入院生活に見切りをつけて連れかえってきた。 彼の衰弱になす術もなく同じ空間にいると、なるほどずいぶんと静かな時間が流れることに驚いた。 できれば一ミリでも近づいて一秒でも多く撫でていたいところではあるが、なにぶん弱みを見せることを嫌う動物であるので、お互いに手の届かないところにまで離れはする。 それでも存在が眼の端あたりに認識できるところにそれぞれいる。 本を読んでいても、ただぼんやりと見つめていても、一向に時間が無駄に経過する気がしない。 瞑想にも似た、ただそこにあ

                                                『銀河鉄道の夜』~移動時間の贅沢 - 晴天の霹靂
                                              • 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』~いいところで終わっちゃったけれどDUNEと違って不満はない - 晴天の霹靂

                                                『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』見てきましたよ。 すごいもん見たなあ、という以外にもはやあんまり言うことがないもんですね。 www.youtube.com そもそも前作の『スパイダーバース』の時点で絵面がすごかった印象が強すぎて内容をまったく記憶していないというバグが発生しておりました。 さすがに、ちゃんと見直してから新作を観にいったわけですが、落ち着いて見直すと四年も前のアニメなのに記憶の倍くらいすごかったし、グウェンが超可愛かった。 スパイダーマン:スパイダーバース (吹替版) リーヴ・シュレイバー Amazon そしたら新作ではちゃんとグウェンが主役級の扱いになっていたので、やっぱりみんな 「グウェンが可愛すぎて気が散る」くらいには思っていたのではないかと一人納得したもんです。 うっかり私も眉ピアスしようかな、と思いかけたくらいの勢い。 こちとら中年の眼差しで観てお

                                                  『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』~いいところで終わっちゃったけれどDUNEと違って不満はない - 晴天の霹靂
                                                • 生きてきて一番驚いたことってなに? - 晴天の霹靂

                                                  もう二十年やそこら会っていないが、母方の祖母が存命で、今百歳くらいなのだ。 70歳前後で夫に先立たれ、そのあとずっと一人で暮らしてきて、いよいよ100歳かという頃になった昨年、今度は娘(私の母)を亡くしたことになる。 近頃少しぼんやりしてきていることもあって、あえてわざわざ訃報を伝えてはいないそうだが、頻繁にやりとりしてた電話もぱったり来ないから「たぶん、気づいてるんでないか」と父は言う。 百年も人生が続くとそういうことにもなるものかなあ、と思う一方で、想像するとやっぱりずいぶんなことだ。 サヨナラだけが人生だ、とは言っても。 「百年ってすごいよな。人生で一番びっくりしたことってなんだろう」 私はこの話が好きなのだ。 自分より長く生きている人の、人生で一番驚いたこと。 「お前らの世代が百歳になったときは、このコロナがひどかった、っていうことになるんだろうな」 と、父は言う。 たぶん、違うだ

                                                    生きてきて一番驚いたことってなに? - 晴天の霹靂
                                                  • ヨガの後屈で腰を痛めなくなった話を聞いて - 晴天の霹靂

                                                    昨年末から「椅子軸法」をずっとやってる、という話なんです。 年末に「この動画が面白いよ」くらいのノリで人から教えてもらったものを私も 「あー、面白い面白い。こういうのって何割くらい暗示?」 とか言って喜んでおりました。 「ちょっとやってみたけど、一人でやってもわからんよねえ」 かなんか言ったりして。 www.youtube.com ある時「あ、これヨガの”足裏全体で地面を踏む”っていう例の感覚ではないか」 と思い、それからヨガの前にやるようになったわけです。 これがまた見事に暗示にかかちゃってる人みたいでむしろ気恥ずかしいくらいのもんですが、長年悩ましかった「後屈(アップドッグ)で腰を痛める問題」が、なくなったという驚きですよ。 挙げ句、苦手のY字バランスも相当に安定するようになり、毎日のヨガの前、あるいは「今なんかちょっと変な立ち方してたな」とかいうときにやるようになりました。 この先生

                                                      ヨガの後屈で腰を痛めなくなった話を聞いて - 晴天の霹靂
                                                    • あずき色交差点 - 晴天の霹靂

                                                      積雪の季節になると、近所の交差点に出没するあずき色のおばあさんがいる。 元はおそらく茶色だったろうと推測されるが、長年日にさらされてすっかり色がさめたナイロンのコートを着ている。 そのコートに全身の大部分を覆われているがゆえに、おばあさん全体があずき色であるような印象を与えるのだ。 おばあさんはソリに大道具を詰め込んで、天気の良い日の午後、交差点に現れる。 そして交差点の横断歩道と車道の境目部分の雪を割るのである。 最初にみかけたときは、雪かきが雑に行われている箇所があるのを、近所の人が見かねて自ら骨を折り、歩きやすくしてくれているのだろうと思った。 だから、信号待ちのタイミングでもあれば「ありがとうございます」くらいの声はかけるべきだろう、と私は少しばかり緊張したのだ。 なぜなら、車道脇だから小さな声だとどうせ聞こえないし、かと言ってそれを言うためだけに大声でおばあさんの手を止めさせても

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                                                      • 連続真夏日記録34日目 - 晴天の霹靂

                                                        北国育ちゆえ「お盆過ぎたら秋」と思って生きてきたものだけど、今年はお盆過ぎて連続真夏日記録が34日目になったらしい。 何十年も前のことを言っても詮無いが、子どもの頃は30度超えると物珍しくてテンション上がったものなのだ。 そして私が住んでいるのはそういう時代に建てられた住宅である。暑い。 何よりもまず部屋にいる猫に申しわけなくて、自力であちこちと涼しいところを探して移動しながら眠っている猫を時々覗きに行っては「だいじょうぶ?」と声をかけて泰平の眠りをさまし顰蹙を買う。 ペット用ひんやりマットも、冷凍チュールも、アイスノンも、冷凍ペットボトルも、全部拒否された以上、飼い主はただ気を揉むばかりだが、日差しの変化やら風通しの変化やらに関しては人よりずっと詳しく、思いのほか元気に暮らしてはいる。 スイカを買ってくる。 「お盆過ぎたらスイカの値が下がる」というのも、ずいぶん長い間疑わずにきたものだけ

                                                          連続真夏日記録34日目 - 晴天の霹靂
                                                        • 『実録四谷怪談--現代語訳四ツ谷雑談集』 ~酒豪となると話は変わってきます - 晴天の霹靂

                                                          近頃読んで面白かった本。 実録四谷怪談―現代語訳『四ッ谷雑談集』 江戸怪談を読む 発売日: 2013/07/01 メディア: 単行本 鶴屋南北の歌舞伎で知られる『東海道四谷怪談』のネタ元とされる『四谷雑談(ぞうだん)』の現代語訳です。 実際に起きた事件の記録としてまとめられているものなので、「見世物」として洗練させた鶴屋南北よりは真実味があるけれど、別にノンフィクション作品ではない、というくらいの立ち位置がちょうど面白いところ。 何が魅力的と言って、お岩さんがかわいいのです。 大変に意表をつかれたことに、まず「大酒飲み」。 うらめしやぁ、とか言って仏壇から出て来る従来のイメージに大酒を飲んでる印象は全然ないが、彼女が酒豪だと思って見るとまただいぶん受け取り方が違ってくるではないの。 だいたいずっと未婚で朴念仁の父と二人暮らしだった武家の娘がいつどうやって酒を覚える暇があったのかいまひとつよ

                                                            『実録四谷怪談--現代語訳四ツ谷雑談集』 ~酒豪となると話は変わってきます - 晴天の霹靂
                                                          • 呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期)第41話「霹靂-弐-」

                                                            呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期)

                                                              呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期)第41話「霹靂-弐-」
                                                            • 『三体』をずっと読んでいる話と、オーディブルがちょっとお得に使える話 - 晴天の霹靂

                                                              ずーっと、ずーっと読んでおります、三体。 止まらない。 三体 作者:劉 慈欣 早川書房 Amazon そうは言っても一部『三体』二部『黒闇森林』三部『死神永生』と読み進むうちに、さすがに認めざるを得なくなってくるのが 「うむ、全然わからないし読めてないな」 っていうことです。 なんかすごく面白いものを読んでるような気はするんだけど、何がどうなってるのか、正直さっぱりわからんので このままいったん読み終わったら、重力波とか、加速器とか、なにやらそのへんの宇宙の最先端っぽいあたりをいったん調べて読み直そうと思ったのでありました。 だいたい11次元ってどういうことなんだ。こちとらドラえもんの四次元ポケットで情報がとまっているのを甘く見てもらっては困るよ。 などと言いながら、何かを読むために何かを調べるタイプの読書、実は一番贅沢なような気もします。 ところでこの、なんだか得体がしれないがとてもおも

                                                                『三体』をずっと読んでいる話と、オーディブルがちょっとお得に使える話 - 晴天の霹靂
                                                              • 地獄の淵からこんにちは ~きっと勝負の選挙週末 - 晴天の霹靂

                                                                短い選挙戦の週末がやってきた、というので、どの候補者もきっと勝負の土日なのであろうが、雨である。 コロナ時代の選挙漫遊記 (集英社ノンフィクション) 作者:畠山理仁 集英社 Amazon SNSを見てもなかなか活動内容が見えてこないと思っていた目立たない候補者が「党首が応援に来ます!」というので、珍しく応援演説の場所と時間を前日の夜から告知していた。 事前告知の少ない候補者だから、この機会を逃したらもう話を聞けないのではないか、とは思ったのだけど、時間も場所もちょっと微妙なところで悩ましい。 急坂をママチャリ立ち漕ぎしていけばそんなに遠い距離とはいえないが、もうそろそろ寒いんだよなあ。 などと悩んでいたら、明けて朝から雨が降ったのでなし崩しにあきらめてしまった。 しかし、なんだね、候補者というのは案外自分の活動を隠すのだろうか。 同じくまだ話が聞けていない与党系の候補者のSNSでも「ゲリラ

                                                                  地獄の淵からこんにちは ~きっと勝負の選挙週末 - 晴天の霹靂
                                                                • 『コロナ時代の選挙漫遊記』~四年に一度の百葉箱 - 晴天の霹靂

                                                                  しばらく前から選挙用掲示板がしかるべきところに設置されていることに気づいてはいたが、今日、前を通りかかったら、ポスターが2枚掲示されている。 帰りに見たら3枚に増えた。 しめしめ、はじまったな。 わりと選挙が好きなのは、投票日には普段入れない小学校に入っていけたり、選挙特番が面白かったりするからというのが元々の理由だった。 投票日の朝早くにでかけていくと、あちこちの家からぞろぞろと「普段はあまり一緒に出歩かない初老の夫婦づれ」みたいな人たちが歩いて出てきて最寄りの小学校に整然と吸い込まれていく。 穏やかなゾンビ映画みたいに奇異な風景で非常に気に入っている。 投票を済ませて小学校の掲示物を見たり、うさぎ小屋を見たりしながらぶらぶらして途中でパン屋さんで朝食を買って帰ったりなどした日には、こんなにいい日曜日というのもあまりない、という気がしてくる。 そんなこちらの穏やかさからは一転、夜には延々

                                                                    『コロナ時代の選挙漫遊記』~四年に一度の百葉箱 - 晴天の霹靂
                                                                  • 晴天の霹靂 - blotter - lunarmagic annex

                                                                    Monday, September 27, 2021 5時に目が覚めた。外は晴天。 いつも通りの時間だ。いつも通り起きようとしたら違和感。そしてその違和感はすぐに異変の認知となった。 いつもは目がさめると直ちにすくっとベッドから出るのだが、この日は起き上がれないのだ。そこで手をついて上体を起こす。 上体を起こしベッドに腰掛けたが、その段階でわかったのは世界がグラグラしているということ。ただし、その「世界」はわたしだけのもの。 目眩だったのだ。 そのまま起きたらよろけて転ぶに違いないので、ベッドの淵に腰掛けたまま1分程度じっとしていた。 グラグラの世界はだいぶ静かになったので、ゆっくり立ち上がってみた。 なんとか歩ける。 そのまま静かに移動し歯を磨いたりコーヒーを仕掛けたり体重ほかの測定したりといつものルーティンを遂行。 血圧や心拍数はいつも通りだったが、体温が低くて何回計り直しても35度少

                                                                      晴天の霹靂 - blotter - lunarmagic annex
                                                                    • 北国における冬の果物の美味しい食べ方 - 晴天の霹靂

                                                                      ピンポンと音を立てて遠方より果物来たる、氷点に近い大気の中。 果物の一番美味しい食べ方、というと一概に決めるのは難しいが、雪の降り始める季節に一晩かけてゆっくり冷えながら運ばれてくる果物の、なんともいえない冷え具合というのは、ちょっと再現の難しい稀な美味しさであるような気がする。 冷蔵庫のように冷たい風で冷やしてしまうと、あれは少し乾燥してしまうのだろう、「冬に届きたての果物の味」には及ばないのだ。 箱を開ければ顔を出すピカピカに光った柿の行列が、いかにもいい冷え方をしているので、たまらず料理の手をとめてひとつ剥いて口に放り込むと 「ああ、これは。今この瞬間にしか遭遇できない奇跡的な冷え具合。」 しみじみと果肉の冷たさを歯に当てていると、なぜか遠くでにゃあ、と声がする。 ああ、すまんすまん。 うまい柿に気を取られて猫を締め出していたか。 それはさておき、宅急便さんが来てくれるたびにいちいち

                                                                        北国における冬の果物の美味しい食べ方 - 晴天の霹靂
                                                                      • 猫が読むグラビア、人が読む時事ネタ - 晴天の霹靂

                                                                        巻頭特集を読みたくて珍しくもプレイボーイを買った。 週刊プレイボーイ 2020年 10/5 号 [雑誌] 発売日: 2020/09/14 メディア: 雑誌 部屋においておくと、もともと本を偏愛する傾向のある黒猫が大変な勢いですり寄っていく。 うちの猫はやや極端に本好きの傾向があるのだが、猫はおしなべて新聞は好きなものではある。 もしかしたら一般的に猫の傾向として印刷したてのインクのにおいが好きなのだろうか、いつも以上に熱心に密着している。 面白いので見ていたらびっくりしたことに、ページの間に器用に手を入れて巻頭グラビアを一ページずつめくり始めるではないか。 「こじるりなのっ?こじるりが好きなのっ?」 そんなに猫が手先を器用に使うのをはじめてみたので呆然としていたらグラビア特集を全部めくり終わってTENGAの広告が出てきたらところで突如興味を失ってそのまま隣の部屋へ遊びに行った。 やむなく、

                                                                          猫が読むグラビア、人が読む時事ネタ - 晴天の霹靂
                                                                        • 洗髪事情2022 ~スカルプブラシ、湯シャン、グレイヘア、ピンクシャンプー - 晴天の霹靂

                                                                          2022年は、毎日シャンプーするという習慣を辞めた年であった。 なんでかと言って、頭皮が凝るので買ったスカルプブラシを使うのが大変気持よくて気に入ったので 「こんなに爽快になるなら別にシャンプーもいらないのじゃないか」 と思ったのがきっかけだった。 ベスVESS【日本製】老舗業務用ブラシメーカーが作ったスカルプ・ビュート 頭皮マッサージブラシ シャンプーブラシ スカルプブラシ (ハードタイプ)BEA-1201 VESS Amazon お風呂に入ったときに、頭皮をシャワーで流しながらブラシでマッサージするだけで別に何の不都合も起こらないので、そのまますっかりシャンプーを使わなくなって、かれこれ半年くらいになるということ。 整髪料とかオイルとかが蓄積して「髪が乾きにくくなったな」と思ったときだけ、洗面器に汲んだお湯にシャンプーを泡立てて髪をジャバっと突っ込んでクシュクシュ洗う。 それからいつも

                                                                            洗髪事情2022 ~スカルプブラシ、湯シャン、グレイヘア、ピンクシャンプー - 晴天の霹靂
                                                                          • 『ロード・オブ・ザ・リング』~IMAXって画面が隅々までみっちみち - 晴天の霹靂

                                                                            『ロード・オブ・ザ・リング』のIMAX上映を見てきたんです。 IMAXはやたら高いから、普段はわざわざ避けてばかりいるんですが、すげえ映像を見るとすげえなあ、やっぱり(ところでIMAXってなんなんだろうか) www.youtube.com この映画自体は、見るのは3回目くらいなんです。 最初見たときは情報量が多くて話の内容がさっぱりわからなくってね。 「9人は人数多すぎだろう。ゴッドファーザーじゃないんだからっ」 などと言ってるうちに終了。 最近になって、どうもこのシリーズがまたちょっと流行ってきてるらしいというムードを嗅ぎつけてアマプラで二回目を見たら、なかなか面白いじゃないですか。 面白いのもさることながら、そういえばどうもこれは映像がやけにすごいぞ、ということにようやく気がまわるようになって、念のためIMAX上映も見にいくことにしたのです。 魔法使いなのにどうして走って逃げるのガンダ

                                                                              『ロード・オブ・ザ・リング』~IMAXって画面が隅々までみっちみち - 晴天の霹靂
                                                                            • 生成系AIと合作怪談作ってみた - 晴天の霹靂

                                                                              生成系AIに関してはリリースから人口に膾炙するまでのスピードがスマホの比にならないほど早いのがびっくりですね。 「何ができるかわからんものにアカウント作るの面倒だしなあ」という程度のところで二の足を踏みつつ、今後自分はこのペースで老人側の世界に以降していくんだと実感する日々でした。 そんな中、BingAIが唐突にあらわれて、特別なサインインなしに使えそうな気配だったのでやっと試してみた。 生成系AI記念、「自分のエッセイを読ませて怪談に焼き直してもらう」を試しました。 あんまりおもしろくないバージョンのやつは普通に吐き出してくれるのだけど、「おや、今回のはちょっとおもしろいかな」というやつは途中でいきなり全部消えて「これについては回答をだすことができません」と書き換わってしまうので救済が大変でした。 怪談というジャンルだけあって倫理規定的にNGワードが入りがちということなのですが、小刻みに

                                                                              • トマト娘の学費秘話 - 晴天の霹靂

                                                                                私は大学を出てから比較的父母と縁が薄い期間が長く、20年ぶりくらいに実家を訪れたときには母は骨壷に、父は老人になっていた。ほとんど知らぬもの同士として「骨壷と老人と私」ごっこをはじめたばかりの頃の印象深い話がある。 父が誰やら友人の家庭菜園からもらってきたというのでとれたてのトマトを振る舞ってくれたときだ。 私が、多少のお追従も兼ねて「わーい、トマト好き」という子どもらしいリアクションをとった(恐ろしいことだが40過ぎても子どもは子どもなのだ)すると間髪を入れず「うん、好きだったな」と父が答えたのだ。 こちらは自分の猿芝居も忘れて「なんでこの人そんなこと知ってんの?」と一瞬素に戻って見つめてしまう。 よく考えてみれば子どものころは同じ家で生活していたのだから、私がトマトをはじめとする水気の多い生の食べ物全般が異様に好きであることを知っていても不自然ではない。私が勝手に、我々親子はもっとよそ

                                                                                • 「霹靂でカレー」新キャッチフレーズに戸惑いも|食,農林水産,観光・イベント,行政・政治・選挙|青森ニュース|Web東奥

                                                                                  10日に新米が発売される青森県産ブランド米「青天の霹靂(へきれき)」。県が打ち出した「カレーにしませんか。」との新たなキャッチフレーズに、生産者は「そう来たか」とまさに「青天の霹靂」の様子で、「霹靂を白飯のまま味わってほしい」と戸惑いや本音ものぞく。ネーミングや青色のデザインに意外性をちりばめ霹靂を全国に売り込んできた県は、国民食のカレーを「入り口」として新規ファンの獲得を狙う戦略だが、果たして-。

                                                                                    「霹靂でカレー」新キャッチフレーズに戸惑いも|食,農林水産,観光・イベント,行政・政治・選挙|青森ニュース|Web東奥