個人サークル「荒川マジック」で活動する浪花(なにわ)愛さん(64)は、1975年のC1に一般参加し、間もなくサークル参加も始めたベテラン作家。
ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子(あしはらひなこ)さんが急死した問題で、ドラマを制作した日本テレビは31日、社内特別調査チームによる報告書を発表した。制作側と、原作者と出版した小学館が改変を巡って意見が一致せず、原作者から厳しい指摘を受け、一部場面を撮り直したことも明かされた。日テレは原作者側との調整不足を認め、報告書では、改変を巡る経緯について原作者側と認識に齟齬(そご)があったとした。 ドラマは全10話。原作は終わっておらず、10話は原作にはない内容だった。報告書によると、原作者側は意見が合わない制作側に不信感を持ち、9、10話は「創作」を入れないでほしいと要望。脚本家の交代を強く求め、最終的に原作者が脚本を書いた。だが、降板した脚本家は「9、10話にも自分のアイデアが使われている」と、スタッフ名簿に「協力」などで名前を入れるよう求めたが、原作者に認められなかった
東京都新宿区の区立公園のベンチを巡り「意地悪ベンチ」と、交流サイト(SNS)で批判が相次いでいる。区はホームレスの人たちを排除する意図はなく酒盛りや騒音を防ぐため、と説明するが、不安定な形状のベンチは誰にとっても居心地が悪い。人の居場所を失わせるようなベンチやオブジェは、東京で目立つ。公共空間における「排除」の機能を考えた。(曽田晋太郎、中村真暁、森本智之) 「ベンチは約30年前から近隣住民の要望を受けてこの形状になっています」「地元からの苦情はありません」—。新宿区の吉住健一区長は3月28日、自身のX(旧ツイッター)で、区立公園に設置されたアーチ状のベンチが座りにくい「意地悪ベンチ」だ、とするネット記事に対し、記事を引用した上でこう反論した。
改正入管難民法が17日の衆院法務委員会で可決され、税金や社会保険料の滞納などを理由に外国人の永住資格を取り消せるようにする制度が導入に近づいている。台湾出身で2018年に永住資格を取得した芥川賞作家の李琴峰(り・ことみ)さん(34)は、日本社会にくすぶる外国人への排外的な感情を刺激し、差別を加速させると警告する。李さんに、同制度についての考えを聞いた。(聞き手・池尾伸一) 李琴峰(り・ことみ) 1989年台湾生まれ。2011年早稲田大に留学、13年に再来日し同大大学院で修士課程修了。18年に日本の永住資格を取得。21年『彼岸花が咲く島』で芥川賞受賞。同作では、「一つの警鐘」(李さん)として、架空の国〈ニホン〉が「外人」を全て追い出し人口が半分になるストーリーも描いた。レズビアンと公表しており、性的少数者(LGBTQ)の権利についても積極的に発言している。
故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていたことが分かった問題。政党交付金の国庫返納もなく、無税で政治資金を「相続」した格好となり、国会でも「封建時代の領主」(枝野幸男立民前代表)と批判を浴びた。親族間の政治資金継承は一度、自民も旧民主も禁止とする改革案を出したが実現せずに、今回の夫婦継承問題に至った。このままでいいのか。(安藤恭子、山田祐一郎) 今月8日、岸田文雄首相が出席した参院予算委員会。安倍元首相が死去した昨年7月8日付で安倍氏の資金管理団体だった「晋和会」の代表が妻の昭恵氏に変更されて政治資金も引き継いだとして、蓮舫議員(立憲民主)が「全部で3.4億円。これ、非課税ですか」と問うた。
政府は16日、能登半島地震の復旧・復興に備え、2024年度予算案の予備費を1兆円に倍増する変更を閣議決定した。被災地には財政支援が不可欠だが、予備費の増額のみで補正予算を編成しないのは異例。新型コロナ禍を契機に国会の議決を経ずに閣議だけで使い道を決められる予備費が急拡大し、政府の「便利な財布」が常態化している。(山田晃史) 能登地震の復旧・復興に向け、政府は予備費で対応する。23年度予算分は既に47億円の支出を決め、4600億円超が残る。さらに、これから審議が始まる24年度予算案で昨年12月の閣議決定から5000億円を積み増して倍増させる。新年度の予備費は物価高と賃上げ対策に限定した1兆円と合わせて計2兆円に上り、一般会計総額は計112兆5717億円となる。実際に使えるのは国会で予算成立後の4月以降だ。 過去の地震災害では、今回とは違って予備費と補正予算が併用されてきた。能登半島地震と同じ
「トルコでは母語のクルド語で教育や行政サービスを受けられない状況が続く」と説明するメラルさん(右)とヴェジルさん=川口市で 国家を持たない世界最大の民族で、トルコやイランなど中東4カ国に約5千万人いるとされるクルド人。クルド系野党の国会議員2人がトルコから来日し、クルド人が集住する埼玉県川口市内で2日、記者会見した。訪問目的はクルド人問題への理解を求めて日本の国会議員らと意見交換することで、県内では大野元裕知事とも面談したという。(出田阿生) 2人の議員は、メラル・ダニシュ・ベシュタシュさんとヴェジル・ジョシュクン・パルラクさん。議会第3党のDEM(人民の平等と民主主義)党に所属する。メラルさんは「大野知事にはあたたかく迎え入れてもらった。前向きな話ができた」と笑顔を見せた。 川口市や蕨市では昨秋から、クルド人を差別するヘイトデモが多発している。感想を聞かれたメラルさんは「差別主義者の数は
自民党の森山裕幹事長は23日、派閥裏金事件を巡り、衆院選で非公認とした候補が代表を務める党支部に活動費を支給していたと明らかにした。党勢拡大が目的だと説明し「候補者に支給したものではない」と強調した。共産党機関誌「しんぶん赤旗」の報道を受け、森山氏がコメントを出した。赤旗は、非公認候補が代表を務める党支部に、衆院選公示直後に2000万円が振り込まれたと伝えた。 裏金事件を巡り、党総裁の石破茂首相が「ルールを守る自民党を確立する」として、前議員らを非公認にしたにもかかわらず、前議員らが代表の党支部に多額の活動費を支給していた問題。党執行部は裏金事件への対応が不十分との批判を受け、厳しい姿勢をアピールしていたが、裏では公認候補と同様に支援し、見かけ倒しだった実態が浮かび上がった。 自民は「党勢拡大のため」と主張しており、適正に使用して政治資金収支報告書に記載すれば、法的な問題はない。だが、支給
中小企業の事業再生策として、国も推奨するM&A(企業の合併・買収)で、悪質な投資会社による被害が相次いでいる。複数の被害企業によると、この投資会社は買収後、役員報酬などの名目で資金を吸い取る一方、被害企業の負債を残したまま連絡を絶つ手口を繰り返していたという。破綻に追い込まれた企業も多く、一部が警察に被害を相談している。(佐藤航) 問題になっているのは東京都千代田区の投資会社「ルシアンホールディングス」。自らの商社も被害に遭い、「被害者の会」を取りまとめる富山市の荒川公一さん(61)によると、2021~23年にかけ、全国の37社が被害に遭った。業種は飲食会社や建設、電気工事など幅広い。複数のM&A仲介業者を通じ買収を持ちかけていた。
衆院選の投開票日が2日後に迫った。自民党の裏金事件に端を発した「政治とカネ」の問題が注目されるが、忘れてはいけないのが世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家の関係だ。2022年の安倍晋三元首相銃撃事件を受けてつながりが発覚後、初の大型国政選挙となる。この問題を追及してきたジャーナリストの鈴木エイト氏や元信者らは、教団との関係を指摘された候補者をどう見るのか。(山田祐一郎) 東京新聞「こちら特報部」は17〜19日、東京や神奈川の複数の選挙区で、候補者をウオッチするエイト氏に同行した。17日午後に訪れたのが神奈川4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)。大船駅を降りてすぐ目に入るのは「カルトにNO!」の大きな文字。自民党候補の前職山本朋広氏(49)の選挙事務所だ。「ここまで言い切るのは本当に教団と接点がないのか。以前のスタッフで気になる人がいる」とエイト氏。遊説先で山本氏に接触しようとし
2月、ベルリン国際映画祭での上映後、質疑応答に臨む共同監督の朴壽南さん(左から3人目)と麻衣さん(同2人目)=ベルリン(共同) 在日コリアンの監督が韓国人被爆者や元従軍慰安婦らの証言を記録した日韓合作のドキュメンタリー映画「よみがえる声」が2月のベルリン国際映画祭に選出された際、在ドイツ日本大使館が映画祭の運営責任者の事務所に作品の情報を問い合わせ、面会を求めていたことが7日、関係者への取材で分かった。 大使館が、上映会の内容や客層を外務省に報告していたことも情報公開請求で判明。日韓で歴史認識が対立する問題を扱う作品を巡り、在外公館が積極的に情報収集している実態が明らかになった。作り手を萎縮させ、表現の多様性を損ねる可能性がある。
神奈川県警の巡査部長=休職中=が、暴力団組員から車のナンバー照会を依頼され、氏名などを教えていたことが分かった。組員の依頼の目的は、舎弟を襲った人物の特定だったが、この車の使用者は襲撃とは無関係な第三者だった。横浜地裁で12日にあった地方公務員法違反の罪に問われた組員の初公判で、検察側が冒頭陳述で明らかにした。 被告は指定暴力団稲川会系組員の男(36)。起訴状や冒頭陳述によると、2022年6月5日ごろ、何者かに襲われた舎弟から乗用車の写真を携帯電話で受け取り、「乗車している人物が犯人だ」と伝えられた。それを受けて、同月上旬から中旬、新潟県警から神奈川県警薬物銃器対策課に出向していた上野潤巡査部長(29)=同罪で罰金50万円=に「やったやつが知りたい」と電話し、職務上知り得た秘密を漏らすように唆したとされる。
将棋の王位戦と女流王位戦(いずれも東京新聞主催)のタイトル保持者同士による恒例の「王位・女流王位記念対局」が、今年も大阪市の関西将棋会館で行われた。藤井聡太王位(21)=八冠=と里見香奈女流王位(31)=女流四冠=による対戦は先手の里見女流王位が107手で勝ち、大金星を挙げた。 対局は平手で、持ち時間が王位10分、女流王位60分のハンディ戦。両者の対決は4期連続で、これまで藤井王位が3連勝していた。里見女流王位は9回目の記念対局で、王位から初白星を挙げた。今世紀に入り、記念対局で女流王位が勝利するのは清水市代女流七段(2001、04年)、石橋幸緒さん(09年)=退会=、甲斐智美女流五段(11年)=引退=に続き5回目。 対局は、里見女流王位が得意の中飛車戦法を選び、玉を銀冠に囲った。藤井王位は左美濃で対抗し、持久戦模様に進んだ。藤井王位が7筋から仕掛けたが、里見女流王位は機敏な反撃で一歩得に
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