作家・村上春樹は京都で生まれた後すぐに西宮市の夙川へ引っ越し、12歳で隣の芦屋へ、早稲田大学入学で上京するまでを阪神エリアで過ごしました。 村上春樹の初期小説には度々「海辺の街」として神戸や芦屋、西宮を思わせる情景やお店が登場します。これらは場所が特定できるスポットはほとんどありませんが、少年時代を振り返ったエッセイなどには具体的なスポットが出てきます。 川端康成、大江健三郎に続く日本人3人目(カズオイシグロはイギリス国籍のため除きます)となるノーベル文学賞の期待がかかる国民作家・村上春樹が青春時代を過ごした神戸から西宮、GFC淡路島から行ける聖地をめぐってみましょう。 初期作品に出てくる風景~今津灯台 1979年、講談社の公募文学賞「群像新人文学賞」を受賞しデビューした村上春樹は当時30歳でした。その3年前には村上龍が同じ賞でデビューし、受賞作「限りなく透明に近いブルー」でそのまま芥川賞