はじめに 格子ボルツマン法による 2 次元流体計算をブラウザにさせるウェブアプリを作った。ユーザーが自由に描いた物体を一様流中に置き、流れの様子を見守ることができる。流線は LIC 法によって可視化した。アプリの UI とお絵かきの部分は JavaScript、流体計算と可視化の部分は WebAssembly (Rust の wasm-bindgen) によって実装されている。この記事では、実装のために必要だった知見 (を得るために必要な情報) を忘備録としてまとめる。 今回は、アプリの全体構造について述べたあと、流体計算に関する部分と、その実装に用いた WebAssembly の利用方法についてメモする。可視化 (プロット) に関する部分はその2の記事にまとめたので、併せて読んで欲しい。アプリの UI の実装、お絵かきモードの実装についても、別の記事にしてまとめたい。 実装されたアプリは