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  • ナミビアの砂漠 - 双子座殺人事件

    冒頭カナ(河合優実)が「どうしたの、元気ないね、食べてないじゃん」と女友達のドリンクを一口すくって差し出すのは自分もやりそうだと思う、何となく。「ぼく?」「すぐに?」とハヤシ(金子大地)の言葉をそのまま繰り返すのも自分がやりそうだと思う、分かっていながらの時間稼ぎに。若い女が陥りそうな状況と主人公の対応が延々と描かれる中、その心の内は読めないながら共鳴のようなものをずっと感じるというあまりない体験をしたけれど、それは他の映画に比べて時間的に彼女が映っている割合が多く長さ自体もあるからだと思う。こういう女はこれまでだって映画に幾らもいた。 カナが作業中のハヤシに「お腹空いた」と訴えても返って来る言葉は「あとちょっと」。例えば『天才たちの日課 女性編』『才女の運命』、私が子どものころ親しんだ少女漫画家が後年認めた文などから分かる、あるいは何も読まずとも想像のつくことに、家で仕事をする女が男のた

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