良いブックガイド。このテの奴はかなり警戒して読んでるが、嫌味たらしい選本・紹介は少なかった。 …というのも、新入生に「教養本として」薦める場合、教官は小難しい古典を挙げるのがふつう。難しい本を絶賛することで読書人としての鼻を高くしたいのだろうか? しかしこれは違う。テーマを掲げ、古典を排し、大学(ここでは広島大学総合科学部)における教養的教育の知的水準とアウトラインを示すためのブックリスト。難しい本は「難しいよ」と明示するだけでなく、それを読みこなすための準備本まで紹介してくれる。 テーマは4つ。どれも重厚だけど、新書から大著まで取り揃えている。 1. 時代を超える基本教養 2. 人間の記録 3. 越境する知 4. 現代の重要問題 どこから始めてもいいし、どれを掘り下げても、根はつながっている。ただ、大人数の共著なので、レベルが低い「どくしょかんそうぶん」が混じっているのが難。紹介されてる