去年9月に亡くなった歌舞伎俳優の二代目市川猿翁さん。「スーパー歌舞伎」という新しいジャンルを作るなど伝統的な世界に新風を吹き込み“歌舞伎界の革命児”と言われた。 猿翁さんは昭和14年、三代目市川段四郎の長男として生まれる。7歳で三代目市川團子の名で初舞台を踏み、23歳で三代目市川猿之助を襲名。江戸時代の歌舞伎を復活させて宙乗りや早替わりなどに挑戦し、「猿之助歌舞伎」として人気を集める。海外でも歌舞伎が評価されたほか、オペラなどの演出も手がけた。昭和61年には、現代語のセリフでスピード感あふれる「スーパー歌舞伎」を発表。「ヤマトタケル」など9作品が作られた。