日本における神の導き方 ヴァリニャーノは2度目の来日に当たり、日本における神の導き方、摂理の独自性について、1583年に書いた『日本諸事要録』で、次のように述べている。 「今まで、我らの主なる神の御摂理が、日本の改宗やキリスト教化に際してとり給うた方法、また今、とり給う方法を考察する時、吾人は感嘆し、驚愕し、その御業に於ける主の御裁断が如何に偉大で、我々人間が辿る道とは如何に反対であるかを述べざるを得ない。なぜならば、人間的に言えば、これほど遠く離れた未知の国、我らヨーロッパ人とは全く連絡のない国、我らとは法律、習慣、性格が全く反対である日本人の国では、主なる神は初代教会に対してと同じように御心を注ぎ給い、聖なる信仰を受け入れるように日本人の心を動かすためには、奇跡を現し給うたり言葉の障害を除去し給うような方法で司祭やかくも新しい信徒を援助し給うに違いないと思われる。しかるに主なる神の御