10日、消防飛行艇の操縦席に乗り込んだロシアのプーチン首相。猛暑による森林火災が起きている同国西部リャザニ州の上空から消火にあたった=ロイター 【モスクワ=副島英樹】記録的な猛暑でロシア西部の森林火災が深刻化する中、プーチン首相は10日、非常事態宣言が出されているリャザニ州を訪れ、自ら消防飛行艇「ベリエフ200」に補助パイロットとして乗り込み、消火作業に参加した。インタファクス通信によると、近くの川から12トンの水をくみ上げ、火災地点に散水。約30分の飛行で二つの火災を消した。 この日、プーチン首相は延焼で住宅54棟が焼失した同州の村も訪問し、被災者らと面会した。森林火災による被災地入りは4回目。政府の対応の遅れを指摘する政権批判や住民の不満を鎮める狙いがあるとみられている。緊急事態省によると、10日現在で森林火災は557カ所、17万4千ヘクタールに及んでいる。