「ありがとね、もう大丈夫」 体調の戻った嫁の声を聞き、ただただ安堵と感謝が込み上げた。 いつも通り仕事から帰ってリビングに入ると、嫁は娘への授乳を始めたばかり、息子はまだ夕飯の途中だった。 「ただいま!父ちゃんと飯食うか!」 息子に声をかけ、冷蔵庫から発泡酒を取り出した。息子の隣に座って缶を開け、いつからか真似を始めた息子と乾杯をした。 いつも通りの時間が始まった。 夕飯のメニューは白身のフライとマヨネーズで和えたサラダ。ちょっと油っこい。発泡酒とは良く合う。 不慣れなスプーン使いで、まだまだ食事の手助けが要る息子。ブロックを積んで遊ぶ時のような真剣な顔でスプーンを使ったり、時には諦めて手づかみで食べる姿は見ていて可愛い。最高の肴だ。 食べ物が口に入ると笑顔を見せてくれる。癒しだ。 息子の食事が済んだので、俺も残った発泡酒を一気に流し込んだ。 おっしょーしゃん(ごちそうさま)をさせ、次は娘