Web上のコンテンツを誰もが利用できるようにするアクセシビリティの日本工業規格(JIS)が6年ぶりに改定され、2010年8月20日に公示された。2004年策定の「JIS X 8341-3」を改定した「JIS X 8341-3:2010」である。公示後の8月25日に開催された「TCシンポジウム2010」(テクニカルコミュニケーター協会主催)では、改正原案を策定した東京女子大学現代教養学部人間科学科の渡辺隆行教授が、改正のポイントを解説した。 JIS X 8341-3は、「高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器、ソフトウェアおよびサービス―第3部:ウェブコンテンツ」と題される規格。高齢者や障害者を含むすべての人が、Webコンテンツを適切に知覚、理解、操作できるようにするためのものだ。アクセシビリティの確保が特に求められる国や自治体のWebコンテンツにおいては、対応が必須とされている