春の全国交通安全運動初日の6日、JR熊谷駅で、12年前に埼玉県熊谷市内でひき逃げされ死亡した小学4年の小関孝徳さん(当時10歳)の遺族と熊谷署員らが情報提供を呼びかけるチラシを配った。孝徳さんは生きていれば3日に22歳の誕生日を迎えるはずだった。一人息子を亡くした母の代里子さんは、ひき逃げ事件の時効撤廃などに向けた活動に取り組む。 この日に合わせて、代里子さんは警察庁交通局長らに宛てて嘆願書を送った。求めたのは、(1)自動車運転処罰法の過失致死傷罪(時効10年)で初動捜査が行われている死亡ひき逃げ事故は一律、危険運転致死傷罪(同20年)として捜査する(2)(将来的に)ひき逃げ事件の時効撤廃――の2項目。まずは(1)の早期実現を訴えている。 もちろん、きっかけは2009年9月30日、熊谷市の市道で息子がひき殺された事件である。難航する捜査、そして差し迫る自動車運転過失致死傷罪(現・自動車運転