クラークスのデザートブーツも起源は事実上、戦場でした。 第二次大戦中ビルマ戦線に赴いたクラークスの四代目ネーサン・ クラーク(Nathan CLARK)氏が見た同僚のスエードブーツが、今日まで 連なる伝説の始まりであったようです。 エジプト・カイロのバザールで作られた何の変哲のない軍靴でしたが、 靴メーカーの御曹司が見た彼はその靴の斬新さを完全に記憶に残し、 終戦後の1950年、これを再現し独自のアレンジで、アッパーに用いた スエードの質感から、「デザートブーツ」と銘々して世に送り出した のです。 自由な発想で製品化したデザートブーツはあまりの斬新さゆえに、 当時のイギリスでは理解の範囲外だったようで、デザートブーツは 発売初期には全く売れなかったようです。 屈曲性に優れたステッチダウン製法は当時、主に子供靴の底付けに用い られていたもので、クレープソールとライニング無しのスエードアッ パ