この法則は簡単に言えば「あらゆるデザインは流動系で、中を通過する流れを効率良くするために進化していく」というものである。 著者によれば、河川の流域も高速道路網も人間の肺の血管も、知識や言語や文化のような社会的構成物、生物・無生物を問わず、あらゆるデザインが「流動系」で、そのいずれもが「コンストラクタル法則」によって支配されている、というのだ。 【流動系の補足】:樹木や泥のひび割れは、水分を大地から大気中へ移す流動系。大学や新聞や書物は、世界中に知識を広める流動系。 そして彼は「生きている」とは「流れ続けること、形を変え続けること」であるともいう。 「生きている」とはどういうことか コンストラクタル法則が革命的なのは、それが物理法則であり、単に生物学や水文学、地質学、地球物理学、あるいは工学に限られた法則ではないからだ。 この法則は、いつであろうと、どこであろうと、どんな系をも支配し、無生物