岐阜県美濃加茂市の浄水設備導入をめぐり事前収賄罪などに問われ公判中の市長、藤井浩人被告(30)が、5日の判決を前に産経新聞の取材に応じ「身の潔白は信じてほしい」と改めて無実を訴えた。汚職事件に絡んだ首長はこれまで、地元から痛烈な批判を浴びてきたが、今回は様相が異なる。藤井被告の逮捕・起訴後に行われた署名活動では、同市の人口約5万5千人のうち、2万人超の18歳以上の市民が市長続投や早期釈放を求めて署名。刑事被告人となった市長を支援するという異例の展開をたどっている。 贈賄側はすでに実刑 名古屋から特急列車で約40分。製造業が盛んな岐阜県南部の町は昨年6月、現職市長の逮捕に揺れた。大学卒業後、学習塾経営を経て、平成22年の市議選でトップ当選した藤井被告は1期目途中で市長選に出馬。28歳で初当選を果たし「全国最年少市長誕生」と脚光を浴びた。 贈賄側の会社社長は今年1月、藤井被告に現金計30万円を