アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズ総監督の富野由悠季さん…人類の革新 ニュータイプが地球を滅亡から救う ガンダムに登場するモビルスーツ・ザクを前にした富野さん。若い世代への期待をもっている 日本のアニメの名作として、1979年の第1作放送から現在もシリーズが続いているのが「機動戦士ガンダム」。その原作者が、数々のガンダムシリーズで総監督をつとめた富野由悠季(よしゆき)さん(66)だ。その富野さんは今、アニメで描かれたレベルをはるかに超えた地球環境の破壊を心配している。人間が発想を転換し、地球と共生する新たな方法論を持った「ニュータイプ」として目覚めることを願っている。 地球温暖化と異常気象のひん発、世界に広がるテロや核、悪化するエネルギー事情…。富野さんの目には、28年前に「ガンダム」で描いた近未来の世界よりも、現実の世界の方がはるかに悪い状況に映っている。「(ガンダムの放映から)30年近