(ここにあるのは旧ファイルです。このページの内容を踏まえた、新たなテキスト「まんが史の基礎問題」をアップしています。トップページからアクセスして下さい) 現代的な意味での「コマ割りまんが」という形式を1820年代に生み出した人として知られるロドルフ・テプファー(Rodolphe Töpffer)の作品を見ていると、描き方(というより、線の引き方)にいくつかの特徴があることに気がつく。 まず、描き方が非常にラフであること。特に初期のものを見ると、絵の正確さやバランスなどの精度をあまり気にせず、下絵なしで、いきなりペンですらすらと線を引いたかのような、かなり荒い描き方だ。リトグラフに似た手法で印刷するために、特殊な加工をした紙を使った可能性もあるから、もしかしたら下書きが不可能な用紙のために、ぶっつけ本番で描くしかなかったのかもしれない。しかし、それにしては、文字や絵の領域を区切っている枠線も
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