太郎:先生、今日は原子炉の「冷温停止」について説明していただけますか? 先生:もちろんだよ。でも同じ「冷温停止」でも言う人によって色々な意味があって、簡単じゃあないんだよ。 太郎:そうなんですか。 先生:もともとはね、「冷温停止」とは「制御棒を挿入して核反応を止めた後、冷却水を循環させて原子炉の温度を安定的に100度以下に保つ事」の意味なんだけどね、福島第一の場合はそうはいかないんだ。 太郎:メルトダウンしてしまっているからですね。 先生:そうなんだ、核燃料は本来なら燃料棒という形で原子炉の中に整然と並んでいるはずなんだが、福島第一の場合、それが熱で溶けて流れ落ちてしまった上に、その熱で原子炉にも、その外側にある格納容器にも穴が空いてしまっているんだ。 太郎:じゃあ、いったいどうやってそれを安定して冷却するんですか? 先生:それがとっても大変なんだよ。分かりやすくするために、トイレに例えて