サントリーグループの自動販売機大手・ジャパンビバレッジで事業場外みなし労働時間が無効になり、労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告が出た。実は、この事件には、もう一つの「重要な論点」がある。 (この事件の詳細は4月3日にこちらの記事で紹介したとおりである)。 サントリーグループで「外回り業務」に是正勧告 外回り営業に蔓延する違法状態 同社は行政指導を受けた今年3月ごろから、実際の残業代に比べて「少額の金銭だけを労働者に支払う」という対策を進行させているという。さらに、労働者に対して、それ以上の'''残業代の請求権を「放棄」する'''という同意書にサインさせているというのだ。 この少額の残業代のみを払い、「残業代請求権放棄条項」が掲載された同意書へのサインは、名ばかり「働き方改革」の典型的な手法の一つとして、最近では広く用いられている。本記事では、ジャパンビバレッジグループで起きている問