ネットを中心に見られる韓国や中国への差別的な憎悪は、2002年の日韓W杯共催が大きなきっかけになっていたという。「サッカー」と「愛国」はどうして結びついていったのか。この問題について、ジャーナリストの木村元彦氏、安田浩一氏、ライターの清義明氏が語った。 * * * 安田:僕は、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)など在日外国人に差別的な言動を続けるネット右翼の取材をはじめて、サッカーとナショナリズムが結びついていることに気づきました。取材した半分以上の人が「日韓W杯をきっかけに韓国が嫌いになった」と答えたんですね。それを聞いて非常にびっくりした。僕自身も日本―ロシア戦を見に行ってるんだけど、単純に自国を応援するという枠組みで見ていて、ナショナリズムの高揚ということは思わなかったんです。そこまで人を“嫌韓”に促した2002年の日韓W杯というのは、具体的に何が問題だったんでしょう?
商業メディアがスポンサーに甘いのは万国共通の情けない問題ではありますが、特に日本のメディアがたちが悪いのは、日本のTVやラジオと新聞がグループ化してしまっている「クロスオーナーシップ」の悪弊のために、ある種の問題が、TV局もラジオ局も大新聞もみなが沈黙してしまうというマスメディア全体がチキン(臆病)になってしまっている点です。 欧米の先進国の多くでは、言論の多様性やメディアの相互チェックを確保するために、新聞社と放送局が系列化する「クロスオーナーシップ」を制限・禁止する制度や法律が設けられていますが、日本でも、総務省令(放送局に係る表現の自由享有基準)にクロスオーナーシップを制限する規定があるにはあるのですが、これは一つの地域でテレビ・ラジオ・新聞のすべてを独占的に保有するという「実際にはありえないケース」(岩崎貞明・メディア総合研究所事務局長)を禁止しているにすぎません。 その結果、読売
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く