オバマ大統領が、いささか短慮に振り上げた拳が、どこへどう落ちるのか、それとも、きまり悪げにそっと腕を降ろしてしまう破目に陥ってしまうのか、とはらはらしているうちに、プーチン大統領のシリアに化学兵器を放棄させるという提案に沿って事態が収束する可能性が出てきている。無論最終的にどうなるのかは、まだ予断を許さない。オバマ大統領にしても、渡りに船と飛び乗ってはみたものの、泥舟だったということになりかねない。 にしても、である。この救世主(?)プーチン氏、この種のことに偉そうなことが言えるお人なのか。実は、彼の過去の化学兵器やテロ対策における実績は、赫々たるものである。 化学兵器の使用は、非人道的振る舞いには違いない。アサドというのは、我々の基準ではまあ人でなしといっても良いだろう。しかし、人道とか言う必ずしも明瞭でなく解釈・理解の幅が大きい基準ではなく、より明瞭な条約等の法的基準に照らすならば、武