浦上 早苗 [経済ジャーナリスト/法政大学IM研究科兼任教員] Feb. 27, 2018, 10:45 AM ビジネス, キャリア 572,140 ドシン! 全身に強い衝撃を受けて、慌ててブレーキを踏んだが間に合わなかった。 2017年5月下旬の早朝。畠山博さん(27)は居眠り運転でガードレールに衝突した。幸い、と言っていいのか、乗っていた軽自動車は大破したものの、けが人はなかった。 5月から教育ベンチャー企業で働き始めたばかりの畠山さんは、奨学金やカードローンの返済と生活費補てんのため、土日はコールセンターでバイトし、さらに家業の農業も手伝っていた。事故は、田植えのため50キロほど離れた実家に戻る途中で起きた。 「今の生活では持たない」 大破した車を見て痛感したが、勤め先の給料は手取りで約15万円。毎月の返済額は合わせて約5万円。途方に暮れるしかなかった。 農家の長男、母子家庭で高校か