さかいや・たいち●1960年通商産業省(現経済産業省)入省。日本万国博覧会を企画。78年退官、作家として予測小説の分野を開拓。98~2000年経済企画庁長官。(撮影:今井康一) <2017年12月30日・2018年1月6日合併号> 2020年が過ぎると、大不況になる可能性が高い。膨大なカネを費やす東京オリンピックが終わって、公共事業が止まり、東京都内にまで少子化が及んで空き家だらけになる。 団塊の世代がこの世を去る20年代後半、日本社会がどうなるかを、近著『団塊の後 三度目の日本』という未来小説に書いた。 まず医者が猛烈に余る。医者ほど潰しの利かない職業はないから、困った医者たちは患者を作ろうとする。健康な人に対しても「危ないですよ」とあおり、病人扱いしようとするおそれがある。