※木沢(はのきざわ)さんらが土中から見つけた巨大な津波石(※は木へんに爪)=岩手県大船渡市で、岩壁峻撮影 東日本大震災で津波が押し寄せた岩手県大船渡市三陸町の吉浜海岸近くで、地中に埋没していた幅3メートル、高さ2メートルほどの巨大な「津波石」が見つかった。過去の大津波で海から運ばれ、記念碑として置かれていた石だ。発見した※木沢(はのきざわ)正雄さん(82)は「惨禍を語り継ぐ記録になる」と話し、市に文化財としての保護を求める陳情書を提出した。 ※木沢さんによると、津波石は明治29(1896)年か、昭和8(1933)年の大津波で陸に運ばれたという。「石の上に乗って遊んだ」記憶があるが、約40年前の道路工事の際、のり面に埋められたらしい。これ以降は津波石があったことは「近所の人も覚えていなかった」という。 3月11日午前、※木沢さんは日課の散歩のため海岸沿いを歩いていた。途中で会った同級生の柿崎