「かかあ天下」の家庭は円満といわれますが、皇帝や王の妻の場合は、かなり危険です。国が傾く恐れがあります。 皇帝や王、権力者の妻の親族(外戚)が実権を握ることによって、政治が腐敗し、権力闘争になることが多いからです。 古代中国では、漢帝国を建国した劉邦の妃・呂 雉、唐の則天武后や楊貴妃で、李氏朝鮮では安東金氏や閔妃などがいます。皇帝や王の在位中、あるいは死後に権力を振るいました。 古代中国の場合、外戚(妃の親族)が権力を握る期間は、比較的に短いです。長くても一代限りの場合が多いです。 李氏朝鮮では、妃の外戚である安東金氏が60年ちかく権力を保持しました。閔妃の実権があった期間は短いです。 ところが日本の場合、外戚が権力をつかむと、中国や朝鮮と違い、数百年以上の長きにわたって権力を離しません。 藤原氏の血統を天皇家に送り込んだ不比等 奈良時代、藤原不比等は、娘である藤原宮子を文武天皇に嫁がせま