写真はイメージです(getty images)この記事の写真をすべて見る 「参院選、若い世代を助けるとは言っているけど、それは30歳くらいのことで自分は対象外。就職氷河期世代の問題なんて候補者は本気で考えているように見えない」 九州地方に住む木村武さん(仮名、49歳)は今年3月に仕事を失い、参議院選挙にいら立ちを覚えてしまう。失業手当をもらいながら就職活動中だが、あまりにも先が見えない。 バブル経済が崩壊した直後の1993年、武さんは地方の国立大を卒業した。新卒採用でスーパーを展開する小売り会社の正社員として採用された。就業時間は午前9時から午後6時までだったが、午前8時から午後8時までの1日12時間労働が当たり前。残業代はなく、有給休暇もとれなかった。 30歳になる前に店長に抜擢され、武さんの店舗は常に前年比で売り上げ増を達成していた。しかし会社全体の業績不振で、店長になっても月給は手取