那覇市の首里城で木造3階建ての正殿などが焼失した火災で、発生直後に正殿1階で炎が噴き上がる映像が防犯カメラに記録されていたことが2日、分かった。沖縄県警は、警備員らの証言も踏まえ、正殿1階が火元とほぼ断定。炎が上がっていた北側を中心に実況見分を進め、出火原因の特定を急ぐ。 正殿1階の北側付近に配電設備が設置されていることも関係者への取材で新たに判明。県警は火災との関連の有無を慎重に調べる。捜査関係者によると、正殿内に外部から侵入した形跡はなく、県警は放火の可能性は低いとみている。
那覇市首里当蔵町の首里城の正殿や北殿、南殿など計7棟が焼失した火災で、正殿の外に設置されていた「放水銃」と呼ばれる消火設備5基のうち1基を、2013年12月までに国が撤去していたことが1日、分かった。沖縄総合事務局の担当者は本紙の取材に「火災発生時にも放水銃4基で対応できると判断し、代わりの防水設備を設置しなかった」と回答した。今回の火災は、スプリンクラーなどの消火設備の不足が大規模な延焼につながったと専門家らは指摘しており、安全管理の見通しの甘さが改めて浮き彫りになった。 首里城公園を管理する沖縄美ら島財団によると、放水銃は正殿外部の初期消火や延焼防止のために設置され、火災発生時に手動で正殿の屋根上部まで放水できるようになっている。 当初は正殿の北側、東側、南側にそれぞれ1基と正面の御庭に2基の計5基があったが、13年12月に完了した黄金御殿の復元工事に伴って南側の1基が撤去された。 同
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