死刑が執行された麻原彰晃 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 死刑執行されたオウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫ら7人の元死刑囚の死で一連の事件が終わったワケではない。オウム信者が原発に検査作業員として組織的に入り込んでいた──。その驚くべき実態を週刊朝日が報じたのは、地下鉄サリン事件が起きた後の1995年夏。記者の問いに対して当時、武闘派でならした元信者は、原発に潜入して原子炉の安全管理にかかわる資料を持ち出すとともに、「爆弾をしかけることだってできた」と豪語した。なぜ、オウムは原子炉まで接近できたのか。そして本当に原発ジャックの危険はあったのか。 【写真】愛人の存在を知らなかった麻原の妻 * * * 「当時、原発で働いてオウムにお布施することは当たり前だった。その金額でほめられることもありました。原発マネーで麻原の本を買った。教団も原発の仕事を斡旋する信者を大事にしていました。