2018年2月25日、中国国営新華社通信は中華人民共和国憲法改定案を発表した。3月5日から約2週間にわたり開催される全国人民代表大会(全人代)で最終的に決まるとはいえ、既に党上層部のコンセンサスが取れているため、提案通りに改定されることは間違いない。 中心は国家主席の任期を連続2期までとする制限の廃止だ。中国の最高指導者には共産党総書記、国家主席、軍事委員会主席の三つの肩書きがあるが、そのうち任期規定があるのは国家主席のみ。この制限を廃止したことで、論理的には習近平による終身政権も可能となる。 毛沢東の死後、中国は大きく転換した。定期的なトップ交代を実現し安定的な政治環境を作り上げ、市場経済を導入し高度成長を実現してきた。約40年間にわたり続いてきた中国の大方針が今大きく転換しようとしているのではないか。世界は大きな驚きで「習近平の中国」の変化を見つめている。
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