宮本輝さんの選評に、温さんは怒っていた。 ツイッターでは「さすがに怒りが湧いた。こんなの日本も日本語も、自分=日本人たちだけのものと信じて疑わないからこその反応だよね」と書いた。 しかし、このツイートは芥川賞選考委員の選評に噛み付いた若手作家、という構図で消費され、作品や選評そのものよりも、彼女の言動に賛否が寄せられることになってしまった。 「私は芥川賞ノミネートの時点で満足していました」《ちゃんと言っておきたいのは、私は芥川賞を受賞できなかったから怒ったのではないということです。 落選という結果自体には納得しています。白状すると、私はノミネートの時点で十分満足していました。候補作に選ばれたら、選考委員をつとめている作家の方々に、自分の作品が確実に読まれるのですから。 しかも彼らは選評をとおして私たちの作品に応答してくれる。これはすごいことでしょう。 私は受賞しなかったものの、最前線で活躍