高度な3D画像で描かれたテストコースを、無人のロボットが走行し、さまざまなデータを取得する――。一般的に、このようなシミュレーションができるシステムを利用するには、数百万円以上もの高額なコストがかかることも珍しくない。ところが、最近になって、これを十数万円程度と、きわめて安価で導入できる仕組みが登場し、注目を集めている。その秘密は、ゲーム開発ツールをビジネスに活用することだ。ゲーム開発ツールは、3Dバーチャルリアリティー技術を備えているため、美しいグラフィックスはもちろんのこと、機械や人物などの動きに合わせた表現が容易に実現できるのだ。各種シミュレーションのほか、住宅やアパレルなどでの顧客向けプレゼンテーション、さらには医療や教育などの分野でもこれを活用することで新たなサービスが生み出せそうだ。企業での導入事例も増えている。最先端の取り組みを取材した。