「そう言えばカチェリーナ様はiPhone愛好家として知られていますが」 グルーシェンカは面白そうな笑みを口元に浮かべた。カチェリーナにはその笑いの意味がわからなかったが、愛するiPhoneの話である。自信を持って答えることが出来た。 「iPhoneほど素晴らしい端末はこの世にないだろう。iPhoneこそ我が人生である。iPhoneに出会えたことが、わたしの人生で唯一素晴らしいことだった」 「最近はiPhoneを使っていると恥をかくそうですよ。もはや時代遅れです」 「おまえのGalaxyは調子が悪いらしいな。気の毒に」 カチェリーナはグルーシェンカを見上げて薄笑った。最近はグルーシェンカにやられる一方だったが、相手が使っているのはGalaxyのようである。GalaxyなどでiPhoneに太刀打ちできるはずがない。 「では、カチェリーナ様はiPhoneを使い続けると誓えますか。それ以外は断じて