オリンピック出場者は傑出していて当たり前。その中で誰よりも速く走り、一番高く、一番遠くに跳んだ者が勝つゲームだ。F1でも速いのは当たり前で、その中で一番速くゴールを切ったドライバーと車が勝つレースである。プロの運用の世界も「儲けるのは当たり前で、その中で一番速く、最も高く上がる銘柄にのったものが勝つ」パフォーマンス競争なのだ。 そんなプロを相手に日本株を売り込んでいくには、セールスとしても“最強の武器”をもたなければ太刀打ちできなかった。そこで私は、片手に当時日本一だったアナリストのリポートを、そしてもう一方の手に四季報を持った。四季報を選んだのはやはり「最強」だからだ。 何が最強なのか ――。それはなんといっても「網羅性」と「継続性」と「先見性」である。 四季報のように上場する銘柄のすべてを1冊に網羅している書籍は世界に類を見ない。また継続性の点でも、四季報は1936年6月創刊号以来、戦