「奇譚クラブ」昭和36年9月号に掲載された、耳かきフェチな女性の告白手記。 ちょっと長いけど面白いので全文抜き書きしてみた。「告白 奇妙な性癖 耳垢」 竹川弓子 私は自分のこの奇妙な性癖が、自分のだけのものであるのか、或いは他にも自分と同じような性癖を持っている人があるのかが知りたくて、いろいろの本や雑誌を漁ったものでしたが、今までのところ知ることができませんでした。そして、自分のこの変わった告白を投稿してみようと思ったことも何度もありましたが、余りにも変わっているので、いくら何でも編集部の方も相手にして下さらないだろうと思ったことと、それから、もう一つ、思春期になってからは、この私の性癖が自分のセックスに関連をもつようになってからは、文章にするということも、更に一層躊躇させられるのでした。 私は少ないときから、人間の身体の中で一番”耳”に関心を持っておりました。しかし、はっきりと自分で