【モスクワ=山口香子】ロシアの有力紙コメルサントは2日、露捜査当局が、モスクワの地下鉄連続自爆テロの実行犯のうち1人を特定した、と報じた。 連邦保安局(FSB)の特殊作戦により、イスラム武装勢力指導者の夫を殺害された、弱冠17歳の夫人だったとしている。 当局が特定したとされるのは、北カフカス地方ダゲスタン共和国出身のジェネット・アブドラフマノワ容疑者。FSB本部前のルビャンカ駅で起きた最初の爆発の実行犯だったという。夫は、今回のテロで犯行声明を出したドク・ウマロフ司令官に近い指導者の一人だったが、昨年12月31日、ダゲスタンでFSBにより殺害されたという。 同紙は、同容疑者が「復讐のため、自らを犠牲にするよう、説得されたのではないか」と指摘した。