これは古典的な問いである。大学進学率が男女半々くらいになってきて、文系諸学科では女性の比率がむしろ高くなってきているが、心理学、社会福祉学、言語学などに比べて、哲学は女性から人気がない。その理由としては、以下が考えられる。 (1)概して女性は哲学的思考というものに興味がない。 (2)現存の「哲学」は伝統的に現実の女性を蔑視し、排除しながら構築されてきた。「女性は抽象的思考が苦手であたまが悪い」など。そういう学問に女性が興味をもたないのは当然。(また、女性蔑視してる哲学教師も多いから学生はそれを内面化する) (3)現存の「哲学」は、学問内容として、「女性の経験」を取り込んでこなかった。女性は哲学に、みずからの経験に響く要素を感じず、興味を持てない。裏返して言えば、現存の「哲学」は過度に男性ジェンダー化されている。 ほかにもあるかもしれない。私は個人的には(1)は無意味、(2)と(3)が大きい